Originのデータ分析機能 ― 信号処理
信号処理
Originは、スムージング、フィルタリング、コンボリューション、相関、高速フーリエ変換(FFT)のツールを提供しています。また、OriginProでは、さらに高度な信号処理のための多くの追加のルーチンが含まれます。
多くのツールは、プレビューウィンドウと、カーソルによるカットオフ周波数の設定などインタラクティブな設定が可能です。また、各ツールの設定をテーマとして保存することで、簡単に繰り返し分析を実行することができます。
スムージング
OriginにはSavitzky-Golay、隣接平均、FFTフィルタ、パーセンタイルフィルタ、Lowess/Loessといったデータスムージングの手法があり、データから必要な情報を抽出する手助けをします。
フィルタリング
Originでは以下のフィルタリング機能により、不要なコンポーネントや機能を信号から削除できます。
FFTフィルタ
ローパス、ローパス双曲線、ハイパス、バンドパス、バンドブロック、しきい値
IIRフィルタ設計 [PRO]
Butterworth、Chebyshev Type I(第一種Chebyshev)、Chebyshev Type II(第二種Chebyshev)、Elliptic(楕円)
2D FFTフィルタ [PRO]
フィルタの種類:ローパス、ハイパス、バンドパス、バンドブロック、しきい値
ウィンドウの種類:Butterworth、イデアル、ガウス、Blackman
信号変換
高速フーリエ変換と逆高速フーリエ変換(FFT/IFFT)
Originの高速フーリエ変換ツールは周波数成分や複素変換の結果を計算します。利用可能な窓関数は、矩形、Welch、三角、Bartlett、Hanning、Hamming、Blackman、Gaussian、Kaiserがあります。
2D FFT および 2D 逆FFT [PRO]
Originの2D FFTツールは、行列データに対して2D離散フーリエ変換を実行します。複素数の結果に沿って、変換したデータの振幅や位相、パワーを計算できます。
一方で、2D IFFTツールは、行列データの2D逆離散フーリエ変換を実行します。2D FFTの複素行列から元の2D信号を構築します。
短時間フーリエ変換(STFT)[PRO]
OriginProのSTFTツールは、実信号と複素信号でSTFTを実行することができます。また、このツールは分析をカスタマイズするのに様々なオプションがあり、例えば、FFTで分析する信号のフレームを抽出する移動ウィンドウの長さを指定することなどが可能です。
窓関数は三角、四角、Bartlett、Welch、Hanning、Hamming、Blackman、Gaussian、Kaiserを使用できます。
ヒルベルト変換 [Pro]
OriginProで利用可能なヒルベルト変換ツールは、ヒルベルト変換の結果と解析的な実信号表現をを出力します。
ウェーブレット分析[PRO]
ウェーブレット変換は、データ圧縮、信号のスムージング、ノイズ除去、イメージ分析など多くのアプリケーションで使用されています。ウェーブレット分析には次のツールが含まれます。
- 連続ウェーブレット変換
- 離散ウェーブレット変換
- 逆離散ウェーブレット変換
- マルチスケールウェーブレット分解
- スムージング
- ノイズ除去
- 2Dウェーブレット分解
- 2Dウェーブレット再構成
デシメーション[PRO]
デシメーションは、入力シーケンスの要素数を削減するのに使用します。N個のサンプル数毎に1つに統合します。次の2つのフィルタが利用できます。
- 移動平均
- 有限インパルス応答 (FIR)
コヒーレンス[PRO]
コヒーレンス(2つの信号の線形依存度)は、信号が似たような周波数成分を含むかどうかをテストすることで、評価します。
包絡線[PRO]
包絡線は、周期的な信号の山と谷を結びます。
- 上側、下側、両側を選択可能
- スムージングオプションを使って検出
信号相関
Originは、1Dと2Dの相関をサポートし、一対の信号の間の相関を検出することができます。
- 相関
- 2D相関 [PRO]