散布図行列とは、複数のデータがある場合に2変数同士の組み合わせで散布図を作成して行列にまとめたグラフで、どのデータとどのデータに相関があるのか視覚的に確認しやすいグラフです。また、複数のグループがあるデータの場合、右図のように層別(グループ分け)して表現することもあります。
一見複雑な散布図行列ですが、Originではコマンドを使用することなくメニュー操作のみで作図可能です。また、行列の対角線にヒストグラムやボックスチャート(箱ひげ図)分布曲線を表示できるほか、散布図に回帰直線や相関係数を表示するオプションなどを利用できます。
また、バージョン2023bからは対角線に表示できるグラフ形式として分布曲線が追加されたほか、層別した散布図行列において線形フィット線や相関係数などをグループごとに表示できるようになりました。
別名:ペアプロット図、散布図プロット行列、散布図マトリックス、マトリックスプロット、散布図の行列グラフ、行列散布図など
それぞれの列に一種類のデータを用意します。層別(グループ分け)する場合、下図のE列のように、グループを表す列を用意しておきます。なお、散布図行列の場合は、列の属性の設定は関係ありません。
散布図行列として作図したい数値データ列を複数選択して、「作図」メニューの「統計:散布図行列」を選択します。
ダイアログが開いたら必要に応じて設定します。行列の対角線上にヒストグラムやボックスチャートを表示する場合は「対角のセルに表示」ドロップダウンで選択します。また、層別(グループ分け)する場合は、下図のように「グループ範囲」の項目でグループ列を選択します。各設定の詳細はキーボードのF1キーを押して開くヘルプを参照してください。
OKをクリックすると作図が完了します。作図オプションを設定し直して再描画したい場合は、グラフ左上の緑の鍵のアイコンをクリックして開くメニューで「パラメータを変更」を選択することで可能です。
ヒストグラムを表示した場合、自動で階級が設定されますが、ヒストグラム上でダブルクリックして開くダイアログの「データ」タブにある「自動ビン化」のチェックを外すことで、自身で設定することができます。「ビンサイズ」を選択すると階級の幅で設定でき、「ビンの数」を選択すると階級の数で設定できます。
また、各散布図やヒストグラムのシンボルの形状や色などの設定も可能です。クリックして開くミニツールバーやダブルクリックして開くダイアログで設定を変更すれば、同じグラフタイプのプロット全てについて同じように設定を変更できます。
Originの「ヘルプ」メニューから「ラーニングセンター」を開き、様々なサンプルグラフを確認できます。ダイアログの上にあるドロップダウンで「統計グラフ」を選択し、サムネイル画像をダブルクリックすると開けます。
※Originをお持ちでない場合は、無料の体験版でお試しいただけます。
開くと、グラフと実際のデータがあるので、ワークシートにどのようにデータを持てばよいかや、作図方法のチュートリアルなどを確認できます。
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