解析機能の利用方法

"originpro"パッケージにはOriginの解析を実行する関数がいくつかあります。
今回はその中から線形フィットを実行する関数を使って解析を行う操作をご紹介します。

作成グラフとレポート

Pythonコードの実行方法は下記リンクを参照してください。

線形フィットを実行する

originproパッケージを使って、線形フィットを実行し、元データとフィット線のグラフを作成するサンプルです。
originproパッケージで線形フィットを実行する場合には、LinearFitクラスを使って実行します。
LinearFitクラスには様々のオプションがあり、今回のサンプルでは切片の固定と信頼帯の付与を行っています。

import originpro as op

# ファイルをインポート
wb = op.new_book()
wks = wb[0]
fn=op.path('e') + 'Samples\Curve Fitting\Linear Fit.dat'
wks.from_file(fn,False)

#線形フィットを行う準備
lr = op.LinearFit()
#元データを指定
lr.set_data(wks, 0, 1)
#切片を固定値に設定
lr.fix_intercept(-0.7)
#線形フィットを実行しレポート出力の際に両側の信頼帯用データを作成するよう設定
r, c = lr.report(3)
#レポートシートとフィットデータシートを変数に格納
wReport=op.find_sheet('w', r)
wCurves=op.find_sheet('w', c)

gp = op.new_graph()
gl = gp[0]

#元データを散布図でプロット
pltdata = gl.add_plot(wks, 1, 0, type='s')

#信頼帯をプロット
conf = gl.add_plot(wCurves, 2, 0) 
gl.add_plot(wCurves, 3, 0)

#今プロットされているもののうち元データの散布図を除いてグループ化(つまり、信頼帯データのみグループ化)
gl.group(True, 1)
conf.colorinc=0
conf.transparency = 80 #信頼帯の透過率を設定
conf.set_fill_area(op.ocolor('Red')) #信頼帯の塗りつぶし色を指定

#あとからフィット直線を追加することでグループには属さずにレイヤ直下にフィット直線が追加されます
gl.add_plot(wCurves, 1, 0)

gl.rescale()
作成グラフとレポート

補足1

LinearFitクラスで設定できる項目や設定方法についてはoriginproパッケージのリファレンスをご覧ください。

補足2

originproパッケージにクラスのないOriginの解析を実行したい場合には、LabTalkスクリプトを呼び出す関数lt_execを使って実行してください。lt_exec関数は

     lt_exec("{LabTalkスクリプト}")

のように使用します。例えば、Book1のSheet1のAB列にデータがあり、C列が空欄の状態で、

     op.lt_exec("fitlr iy:=([Book1]Sheet1!1,[Book1]Sheet1!2) oy:= col(3);")

を実行するとAB列のデータに対するフィット直線のデータがC列に出力されます。

PythonからLabTalkスクリプトを呼び出してフィット直線データを出力

LabTalkスクリプトについてはヘルプをご覧ください。

"originpro"パッケージに導入されているクラスの一覧やリファレンスは下記リンクから確認できます。

前回の連載はこちら

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