FFT(高速フーリエ変換)
グラフ作成ソフトOriginでは簡単にFFT(高速フーリエ変換)を実行できます。この動画では、解析メニューのFFT機能を実行する操作とガジェットを使ってグラフ上のデータにFFTを実行する方法をご紹介します。
※字幕のみの音声なし動画です
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操作方法
解析メニューでFFTを実行
- サンプルOPJUファイル内の「FFT」フォルダにあるワークシートを使用します。
- このデータは、過去200年以上の太陽黒点活動データです。このデータに対してFFTを実行していきます。
- B列を選択して「解析:信号処理:FFT:FFT」を選択してダイアログを開きます。
- 「自動プレビュー」にチェックを付けると、現在のダイアログ設定でFFTを実行した結果がプレビューできます。
- 「プロット」タブで出力オプションを選択できます。ここでは「パワー」のみを出力するので、ほかの項目のチェックは外します。
- 「オプション」タブにある「プレビュー」の項目で表示するプレビューのタイプを変更できます。ここでは、ドロップダウンリストから「パワー」を選択してプレビューを確認します。
- また、このタブで窓関数や位相の巻き解消(アンラップ)等のオプションを利用できます。各設定項目の詳細やアルゴリズムについては、ダイアログ右上の?のボタンを押して開くヘルプを参照してください。
- 「OK」ボタンをクリックして実行すると、新しいシートにFFTの結果データとグラフが出力されます。
- 「FFTResultData1」に出力された周波数データから周期を求めてみます。
- ワークシート上の右側のなにもない領域で右クリックして「新しい列の追加」を選択して1列追加します。
- 追加した列のロングネームに「Period」、単位に「years/cycle」を入力します。
- F(x)セルを右クリックして「ダイアログを開く」を選択して列値の設定ダイアログを開きます。
- ダイアログのCol(A)メニューからCol("周波数"):Aを選択して挿入し、式全体を「1/Col("周波数")」にして「OK」ボタンをクリックすると、データが出力されます。
- ワークシート上のなにない領域でクリックして何も選択されていない状態で、「作図:基本の2Dグラフ:折れ線」を選択します。
- 「作図のセットアップ」ダイアログが開くので、中間パネルのデータリストのC列の「X」にチェックを付け、B列の「Y」にチェックを付けて「追加」ボタンをクリック後「OK」ボタンをクリックすると、グラフが作図されます。
- グラフの一部分を拡大するには、Originのウィンドウの左側にあるツールバーの「スケールイン」ボタンをクリックし、グラフ上の拡大したい部分をドラッグ&ドロップで囲むことで可能です。
- ピークの値などグラフ上の特定位置の座標を知りたい場合は、Originのウィンドウの左側にあるツールバーの「データリーダ」ボタンをクリックし、グラフ上でクリックすると確認できます。
グラフ上の信号データにFFTを実行
- サンプルプロジェクトファイルの「FFT Gadget」フォルダを開きます。
- B列のデータを選択して「作図:基本の2Dグラフ:折れ線」を選択して作図します。
- グラフウィンドウがアクティブな状態で「ガジェット:FFT ROIツール」を選択します。
- ダイアログが開いたら、デフォルトの設定のまま「OK」ボタンをクリックします。
- グラフ上に黄色のROIボックスが表示され、FFT結果のプレビュー(振幅-周波数)が開きます。
- プレビューグラフの「Log Scale」のチェックを外し、Y軸スケールを線形にします。
- X軸をダブルクリックして軸ダイアログを開き、「スケール」タブで「終了」を5000に変更し、「再スケール」を「固定」にします。
- 元のグラフのROIのサイズや位置を変更すると、FFT結果のグラフが更新されます。