Vol.40 よく使う機能をボタンに登録しよう

Originのカスタムルーチンボタンを使うと、簡単にボタンにコマンドを登録できます。コマンド入力が必要なので「自分にはハードルが高い…」と思う方もいるかもしれませんが、必ずしも長いコードが必要なわけではなく、操作はとても簡単なので是非お試しいただきたい機能です。

よく使う機能をボタンに登録して、日々の業務を少しでも効率化しませんか?

「曲線サンプル」タブの表示

操作方法

ここでは、新しいシートを作成するためにカスタムルーチンボタンを設定する操作をご紹介します。

実はOriginの標準のボタンには、新規シート作成のボタンはありません。そのため、シートを追加したいときはシートタブを右クリックして「追加」を選択して追加するのですが、この方法だと複数シート追加したいときに大変なので、ボタンにコマンドを登録してみます。

シート追加の通常の操作

  1. キーボードのCtrl+Shiftキーを押しながら、Origin上部のツールバーにある「カスタムルーチン」ボタンをクリックします。
  2. Ctrl+Shiftキーを押しながら「カスタムルーチン」ボタンをクリック

    補足

    カスタムルーチンボタンはユーザが簡単にボタンを作成できるように用意されているボタンです。特に設定をせずにクリックした場合は、メッセージが表示されるだけで、何も変化はありません。

  3. コードビルダが開き、Custom.ogsの内容が表示されます。type...の前に//を入力して、コメントアウトします。
  4. type...の前に//を入力してコメントアウト

  5. 下の行に、ボタンを押したときに実行したいコマンドを入力します。ここでは、現在のブックに新規シートを追加する以下のコマンドを入力します。
  6. newsheet;

    ボタンをクリックしたときに実行するコマンドを入力

  7. コードビルダのツールバー上部にある「上書き保存」ボタンをクリックして保存し、コードビルダを閉じます。
  8. 上書き保存

  9. ワークブックウィンドウをアクティブにして、カスタムルーチンボタンをクリックすると、新規シートが追加されます。
  10. カスタムルーチンボタンの設定完了

サンプルコード

カスタムルーチンボタンに設定して使うと便利なサンプルコードをいくつか用意しました。

ワークブック

  • 選択した列を右に移動
  • colmove operation:=right;
  • 選択した列のスパークラインを表示
  • sparklines;

解析機能

     
  • デコンボリューションダイアログを開く(メニューでは非表示の機能)
  • deconv -d;
     
  • ピークアナライザーダイアログを開く
  • pa -d;

補足

Originのほとんどのダイアログは、(Xファンクション名) -d; と入力することで開けます。Xファンクション名は、ダイアログを開いたときのタイトルバーの後半、:の後に表示されています。

ダイアログタイトルバにある:の後ろがXファンクション名

また、ダイアログでの設定がある程度決まっている場合は、「スクリプトの生成」機能を使ってスクリプトを作成すると簡単です。

グラフ編集

  • X軸のタイプを「常用対数 Log10」に変更
  • layer.x.type = 2;
  • グラフテーマ「Ticks All In」を適用してすべての軸目盛を内側にする
  • themeApply2g theme:= "Ticks All In";

そのほかの方法

カスタムルーチンボタンの他にも、Origin内に自作のボタンを配置する方法もあります。

テクニカルサポート

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せフォームよりテクニカルサポートまでご連絡ください。

その際、必ず「製品名」「バージョン」「シリアル番号」をご連絡ください。

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