Stata14.1
Stata14は2015年10月29日リリースの無償アップデート適用によりStata 14.1へ、さらに2016年9月6日リリースの無償アップデート適用によりStata 14.2へとマイナーバージョンアップします。
Stata 14.1へのバージョンアップでは、以下の新機能が追加されます。
アップデートの適用はupdate allコマンドなどで行えます。
- ベイズ分析:
Stata 14の新機能として追加された新しい分析機能であるベイズ分析の処理速度が大きく改善されました。具体的には、潜在変数を利用する場合や、パネルデータおよびマルチレベルモデルで利用する場合のパフォーマンスが向上しました。詳細はアップデート実行後にコマンドhelp whatsnewを実行してご確認ください。 - 多重代入:
新たにユーザ独自の多重代入法をmi imputeコマンド(欠損値を補うための多重代入の主要コマンド)に追加できるようになりました。利用方法はとても簡単です。アップデート実行後にコマンドhelp mi impute usermethodを実行してドキュメントと例題をご覧ください。 - IRT:
項目応答理論IRTの利用者にとって有用な、新しいコマンドdiflogisticを用意しました。このコマンドにより一様および非一様な差異項目機能(DIF)が利用可能になりました。また、Mantel–Haenszel検定の機能を改良しました。詳細はアップデート実行後にコマンドhelp difmhを実行してご確認ください。 - 混合モデル:
Kenward–Roger法やSatterthwaite法など、標本における分母の自由度調整を利用できるようになりました。これにより、線形混合モデルの推定後にcontrastコマンドを利用して、コントラストの推定が可能になりました。 - モデルの最尤推定:
ユーザの定義式に対して最尤推定を行うコマンドmlexpコマンドの実行後に、期待平均の予測を求めることができるようになりました。例えば、mlexpコマンドの後でmarginsコマンドにより、限界効果や条件付き効果、周辺平均の推定や予測マージンを求めることができるようになりました。また、mlexpコマンドで線形コントラストの計算が可能になりました。 - ICD-10:
2003年から2015年までの国際疾病部類コードをサポートしました。 - 傾向スコアマッチング:
大規模データに対するteffects psmatch コマンドの処理速度が向上しました。 - 信頼区間の算出:
新たにciコマンドで分散や標準偏差の信頼区間が計算できるようになりました。 - Excelへのエクスポート機能:
推定結果や分析結果の表をExcelスプレッドシートにエクスポートする際のコマンド構文を大幅に簡単化しました。操作性に優れたダイアログボックスを用意しましたので、推定結果や表を選択するだけで、手軽にエクスポートできます。 - 高解像度対応:
Windowsユーザの場合、高解像度モニターへの対応を強化しました。高解像度モニターの場合でもアイコンをはっきりと表示するようになりました。
このアップデートに限らず、リリースされるアップデートには初回のStata14リリーズ以降に発見された不具合の修正も含まれます。Stataは常に最新の状態でご使用ください。まだ、Stata14をお持ちでない方は、この機会にStata14の新規購入、またはアップグレードをご検討ください。
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