構造方程式モデリング(SEM)・共分散構造分析

構造方程式モデリング(Structural Equation Modeling)は、共分散構造分析とも呼ばれ、アンケート結果のサンプルデータから、定量的に計測できない、人々の「保守性」と「鬱」の間の関係性をモデル化するなど、心理統計学と計量経済学の融合させたものです。
複数の方程式からなる同時方程式により潜在変数間の相互関係を表現する事ができます。
潜在変数を利用せず、観測可能な変数の連立方程式のパラメータ推定にも利用できます。

モデル選択

  • SEMビルダまたはコマンドによる操作
  • 標準的なパス図を用いる SEM ビルダ
  • パス図を単純化したコマンド文
  • group() オプションによる簡単グループ化
    (パスの追加/省略などによる簡単な制約の追加/解除)

SEM ビルダ

  • ドラッグ、ドロップ、線の描画によるパス図作成
  • パス図からのモデル推定
  • パス図への推定結果表示
  • パス図の保存/編集
  • 測定成分/回帰成分の作成ツール
  • クリックによる定数/等式制約の設定
  • パス図の完全な表示制御

線形 SEM のためのモデルクラス

  • 線形回帰
  • 多変量回帰
  • パス解析
  • 媒介分析
  • 測定モデル
  • 確証(認)的因子分析
  • 多指標及び多原因(MIMIC)モデル
  • 潜在成長曲線モデル
  • 階層的確証(認)的因子分析
  • 相関のある独自性モデル
  • 様々な構造方程式モデル

一般化 SEMのための各種モデル

  • 一般化線形モデル
  • 項目応答(反応)理論
  • 二値/カウント/順序型測定を伴う測定モデル
  • マルチレベル確証的因子分析モデル
  • マルチレベル混合効果モデル
  • 一般化線形応答を伴う潜在成長曲線モデル
  • マルチレベル媒介モデル
  • 潜在クラス分析(LCA)
  • セレクションモデル
    • ランダム切片、ランダムスロープ
    • 二値、カウント、順序型アウトカムに対応
  • 内生性のある処置効果モデル
  • 一般化線形応答を伴う様々なマルチレベル構造方程式モデル

生存アウトカムに対する構造方程式モデル

  • 生存アウトカムの潜在因子
  • パスモデル、成長曲線モデル、他
  • Weibull、指数、対数正規、対数ロジスティック、ガンマモデル
  • 他のアウトカムとの組み合わせ

線形/一般化線形応答

  • 連続、二値、カウント、順序型、多項アウトカム
  • 13 種類の分布族
    • 正規
    • Bernoulli
    • 二項
    • ポアソン
    • 負の二項
    • 順序化
    • 多項
    • ベータ
    • 指数
    • ガンマ
    • 対数正規
    • 対数ロジスティック
    • Weibull
  • 5 種類のリンク関数
    • 恒等
    • 対数
    • ロジット
    • プロビット
    • 補完ログ–ログ
  • 従来回帰モデルへの対応:線形、ロジスティック、プロビット、順序ロジット、順序プロビット、ポアソン、多項ロジスティック、トービット、区間測定、他

マルチレベルモデル

  • 2段以上のマルチレベル構造方程式モデル
  • マルチレベル混合効果モデル
  • ランダム切片、ランダムスロープ
  • クロスモデル、入れ子型変量効果

線形 SEM の推定法

  • ML(最尤法)
  • MLMV(FIML、欠損(脱落)を考慮した最尤法)
  • ADF(漸近分布フリー、または ADF 加重行列を用いた GMM(一般化モーメント法))

一般化線形 SEM の推定法

  • 最尤法
  • mean–variance/mode–curvature 適応的 Gauss–Hermite 求積法
  • 非適応的 Gauss–Hermite 求積法
  • ラプラス近似

標準誤差推定法

  • OIM(観測情報行列)
  • EIM(期待情報行列)
  • OPG(勾配の外積法)
  • Satorra–Bentler
  • Robust(分布によらない線形推定法)
  • クラスタロバスト(群内相関の堅牢な調整)
  • ブートストラップ(ノンパラメトリックブートストラップ、クラスタ化ブートストラップ)
  • ジャックナイフ(除去数 1、除去数 n、クラスタ化ジャックナイフ)

サーベイデータのSEM/一般化SEM

  • サンプリング(確率)重み、段別重み
  • 層化、事後層化
  • 任意の段でのクラスタ化サンプリング

推定後セレクタ

  • 使用可能な推定後機能の一覧
  • コマンド実行ごとの一覧の自動更新

要約統計量データ(SSD)

  • 観測データまたはSSDどちらか一方を用いての線形SEMフィット
  • 共分散/相関(一部、分散と平均)を用いてのモデルフィット
  • SSDでのグループ定義
  • SSDの容易な作成、管理
  • 配布、公開用に元(生)データからSSDを作成
  • SSDの容易な作成、管理
  • 破損/誤りの自動チェック、修復

初期値

  • 自動
  • 全部または一部のパラメータの指定
  • グリッドサーチ
  • モデルの一部または別モデルのフィット値の使用

識別

  • 制約のアンカーリングによる潜在変数の自動正規化(変更も可)

信頼性

  • 測定誤差以外の要因による割合指定

線形 SEM での直接/間接効果

  • 信頼区間
  • 標準化/非標準化

線形 SEM での overall 適合度

  • モデル対飽和モデル
  • ベースライン対飽和モデル
  • RMSEA(誤差平均平方誤差平方根)
  • AIC(赤池情報量規準)
  • BIC(ベイズ情報量規準)
  • CFI(比較適合度指標)
  • TLI(Tucker–Lewis 指標、別名 nonnormed fit index)
  • SRMR(標準化残差平方平均平方根)
  • CD(決定係数)

線形 SEM での推定式別適合度

  • R2
  • 推定式別の分散分解
  • Bentler–Raykov 重相関係数

線形 SEM でのグループ別適合度

  • SRMR(標準化残差平方平均平方根)
  • CD(決定係数)
  • モデル対飽和モデルカイ二乗

線形 SEM での残差分析

  • 平均残差
  • 残差の分散共分散
  • 生データ、標準化、非標準化

パラメータ検定

  • 修正指標(MI)
  • Wald検定
  • スコア検定
  • 尤度比検定
  • 記述省略/非省略パス、制約解除を含むカスタマイズ同時検定の容易な指定
  • 推定係数の線形/非線形検定
  • 標準化/非標準化の各パラメータに対応

線形 SEM でのグループ別パラメータ検定

  • パラメータの種類別またはユーザ指定のグループ不変性

推定係数の線形/非線形結合検定

  • 信頼区間
  • 標準化/非標準化

非再帰的システムの評価

線形SEMでの予測

  • 観測内生変数
  • 潜在内生変数
  • 潜在変数(因子スコア)
  • 推定式別一次導関数
  • 使用標本内/外予測(一部の標本からの推定係数の利用)

一般化 SEM での予測

  • 観測内生変数の予測 ··· 0/1アウトカムの確率、カウントアウトカムの平均
  • 観測内生変数の線形予測
  • 潜在変数の経験的ベイズ平均/モード
  • 経験的ベイズ平均/モードの標準誤差
  • 潜在変数の予測を伴う観測内生変数の予測
  • 密度関数
  • 分布関数
  • 生存関数
  • 潜在変数に関する積分を伴う観測内生変数の予測
  • ユーザ定義にいよる非線形予測

推定結果

  • 推定後機能での利用
  • ディスク保存、再利用
  • 標準化/非標準化表記
  • Bentler–Weeks 形式での表記
  • オッズ比、罹患率比、相対リスク比の指数形式表記
  • ユーザ作成プログラムでの利用

因子変数

  • カテゴリ変数からの指標変数自動生成
  • 離散変数または連続変数間の交互作用作成
  • 多項式項の内包
  • カテゴリ/水準間の対比(コントラスト)

限界分析

  • 推定周辺平均
  • 限界効果、偏微効果
  • 平均限界効果、平均偏微効果
  • 最小二乗平均
  • 予測マージン
  • 調整後の予測平均、効果
  • 複数のアウトカムの一括作業
  • 潜在変数に対する積分
  • マージンの対比(コントラスト)
  • マージンのペアワイズ比較
  • プロファイルプロット
  • マージン、限界効果グラフ

一般化 SEM での対比(コントラスト)

  • 主効果、単純効果、交互作用効果、部分的な交互作用効果、入れ子の効果
  • 対照群、隣接水準、総平均との比較
  • 直交多項式
  • Helmert対比
  • 任意の対比
  • ANOVA-likeな検定
  • 非線形応答の対比
  • 多重比較調整
  • バランス型、アンバランス型データ
  • 平均、切片、傾きの対比
  • 対比グラフ
  • 相互作用プロット

一般化 SEM でのペアワイズ比較

  • 推定平均、切片、傾きの比較
  • 周辺平均、切片、傾きの比較
  • バランス型、アンバランス型データ
  • 非線形応答
  • 多重比較調整:Bonferroni, Šidák, Scheffé, Tukey HSD, Duncan, Student–Newman–Keuls
  • 有意差のあるグループの明示
  • ペアワイズ比較のグラフ

例題集

下記の機能の操作方法を解説した日本語の例題集をご用意しております。

  • 構造方程式モデリングを行い、コマンド操作でモデルの係数を推定
  • SEMビルダー(グラフィック操作)でパス図を作成
  • 作成したモデルに対して適合度検定を実行

詳細資料

詳細は、開発元StataCorp.の機能紹介ページにあるマニュアルをご覧ください。

関連書籍

Discovering Structural Equation Modeling Using Stata, Revised Edition by Alan C. Acock

開発元StataCorp.のトレーニングコース

Structural Equation Modeling Using Stata training course

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