カーブフィットを実行する際に、データの一部分に対して分析を実行したい場合があります。Originでは、グラフ上またはワークシート上の分析対象となるデータを簡単に選択してからフィットを実行したり、フィット処理から一部のデータを除外する様々な方法があります。
使用するサンプルデータは、以下よりダウンロードできますので、お手持ちのOrigin上で実際にインポートの操作をお試しいただけます。
zip(96.3KB)
領域データセレクタの右側にある下向き矢印ボタンをクリックすると、2つのモードを選択できますが、それぞれ対象となるデータプロットが異なります。
これらのモードはTABキーで切り替えできます。
グラフ上で解析範囲を指定する方法のほかに、フィットのダイアログ上で入力データの範囲を指定することもできます。この方法の場合、元データシートの行番号または、X値で範囲指定が可能です。
ワークシートデータからフィットを実行した場合でも、グラフからフィットを実行した場合でも同様の操作で範囲を設定できます。
「解析:フィット:線形フィット」または、「解析:フィット:多項式フィット」を選択して開いたダイアログの「入力」タブで「入力データ:範囲:行」の項目にあるドロップダウンリストを使用します。
「行による」を選択した場合、その下の「開始」と「最終」に元データシートの行番号を入力して範囲を指定できます。
「Xによる」を選択した場合、その下の「開始」と「最終」にXの値で範囲を指定し、範囲を決定できます。
「解析:フィット:非線形曲線フィット」を選択してダイアログを開き、「設定」タブの「データ選択」を選択し、「入力データ:範囲:行」の項目にあるドロップダウンリストを使用します。
「行による」を選択した場合、その下の「開始」と「最終」に元データシートの行番号を入力して範囲を指定できます。
「Xによる」を選択した場合、その下の「開始」と「最終」にXの値で範囲を指定し、範囲を決定できます。
ワークシート上またはグラフ上のデータの一部分を除外して解析する場合、マスク機能を使用します。フィットを実行後に除外することもでき、データ内の外れ値を除外して処理したいときなどで便利に使用できます。
複数プロットがある場合はマスク処理したいプロットを一度クリックしてから、Originの左のツールバーにある「現プロットのマスクポイント」の矢印ボタンをクリックして表示されるメニューを選択します。これで、グラフ上の除外したいデータをクリックするか、ドラッグして囲むことでマスクデータとして設定できます。
※レイヤ内の複数のプロットに対して一括でマスクしたい場合は、すべてのプロットに対してマスクの操作をしたい場合は、「全てのプロットのマスクポイント」を選択するか、「現プロットのマスクポイント」を選択した後にTABキーを押して切り替えます。
マスクの設定が終わったら、キーボードのEscキーを押すかポインタボタンをクリックしてマスクモードを終了します。
グラフ上でマスクすると対応するワークシートでもマスクされていることがわかります(赤い文字で表示)。また、マスクデータがある場合のフィット結果のレポートには、どのデータがマスクされたかを「マスクされたデータ」表で確認できます。
ドラッグの操作でマスクを掛ける際、デフォルトでは四角形の範囲でマスクを掛けますが、スペースキーを押すとマウスカーソル横の表示が変わり、形状を切り替えできます。
それぞれの形状の選択のしかたは下表のとおりです。
マスクしたいデータを選択し、右クリックして開くメニューの「マスク:マスクを掛ける」を選択します。
ワークシート上でマスクすると対応するグラフ上のプロットもマスクされていることがわかります。また、マスクデータがある場合のフィット結果のレポートには、どのデータがマスクされたかを「マスクされたデータ」表で確認できます。
グラフ上のプロットを複数の区間にわけてそれぞれの区間でフィットしたい場合は、Piecewise Fitという無料配布アプリを使用できます。それぞれの区間で同じ関数でフィットすることも、異なるフィット関数を指定してフィットすることもできます。使用方法についての詳細は以下のページを参照してください。
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