Vol.31 3Dカラーマップ曲面の断面塗りつぶし

OriginProで3Dのカラーマップ曲面を作成した際に断面が必要な場合には以下の手順で断面を作成することができます。

断面追加前後のグラフ

断面追加前と追加後

操作の流れ

  1. データをインポート
  2. 3Dカラーマップ曲面図を作成
  3. 断面に必要な情報を元データから抽出・行列に貼り付け
  4. 行列をプロットとして追加
  5. プロットの情報を編集

サンプルデータ

サンプルデータはOriginProがデフォルトでインストールされている場合にはC:\Program Files\OriginLab\Origin2021\Samples\Graphingにある「Waterfall.dat」を使用しています。
データが見当たらない場合には下記のリンクからダウンロードしてください。

zip

zip(175KB)

操作手順

データをインポート

  1. ワークブックをアクティブにして、OriginPro内上部のメニューから データ>ファイルからインポート>複数ASCIIを選択し、OriginProのサンプルフォルダ(デフォルトではC:\Program Files\OriginLab\Origin2021\Samples)内のGraphingからWaterfall.datを選択して「ファイルの追加」ボタンをクリック、さらに「OK」ボタンをクリックしてインポートします。
  2. ファイルをインポート

    3Dカラーマップ曲面図を作成

  3. インポートしたデータのワークシート全体を選択して、OriginPro上部メニューから 作図>3D>3Dカラーマップ曲面 を選択します。開いたダイアログにて下記画像のように設定します。
  4. シートの列数、行数を変更
  5. グラフをダブルクリックして作図の詳細ダイアログを開き、左側のパネルで「プロット」属性を選択し、右側のパネルで「メッシュ」タブに移動して、「有効にする」のチェックを外し「OK」ボタンをクリックします。グラフを回転させると以下のようなグラフができていると思います。
  6. 断面追加前のグラフ

    断面作成に必要なデータを抽出

  7. 今回はY=600に断面を追加することを考えます。断面用のプロット情報を作成するためにまず、空のワークシートを作成します。
  8. Y=600のときX値とZ値を抜き出します。 Waterfall.datをインポートしたシートで1行目を除いたA列(X値)をコピーし、作成した空のワークシートに貼り付けます。また、B列(Z値)も同様にコピーしてワークシートに貼り付けます。
  9. 補足1:X=0の断面が欲しい場合にはX=0のときのY値Z値が必要になりますが、Y値Z値は行方向にデータがあるので、行をコピーしてそのまま行列に貼り付けると行方向に貼りついてしまいます。 列方向に貼り付ける場合には貼り付け時に「転置して貼り付け」を選択すると行方向コピーしたデータを列方向に貼り付けることができます。

    転置して貼り付け
  10. 抽出したデータをさらに行列に貼り付けてプロット用データを作成します。空の行列シートを作成します。行列ではデータを入力する前に列数と行数を指定しておく必要がある(設定した行数・列数分しか貼り付けられない)ので、抽出したA列・B列の行数を数えます。 今回のデータでは512行あるので、行列シートを選択した状態で、上部メニューから 行列>次数/ラベルの設定 を選択してダイアログを開きます。開いたダイアログにて列数を2、行数を512に設定します。
  11. 次数ラベルの設定
  12. さらに、行列ブック右側の黄色の矢印マークをクリックし、「挿入」をクリックしてください。これを2度行い、行列を3つにします。(1つ目の行列がX座標を表す行列、2つ目がY座標、3つ目がZ座標となります。)
  13. 1つめの行列に断面にしたいX座標のデータを入れます。コピーしておいたY=600の時のX値データを貼り付けます。1列目と2列目に同じデータを入れます。 さらに2つ目にはY座標のデータを入れます。すべて「600」を入れます。 3つ目にZ座標を入れます。2列目にはBook1の512行目までのZ座標データを貼り付けます。1列目にはすべて「0」を入力します。
  14. 補足2:Z軸が対数軸の場合には「0」を入力してもプロットできないため、できるだけ近い値「1E-11」等を入力して代用します。

    行列をプロットとして追加

  15. Graph1のグラフウィンドウをアクティブにした状態で、上部メニューの グラフ操作>レイヤー内容 をクリックしてダイアログを開きます。左上のドロップダウンを「フォルダ内の行列」に変更し、作成した行列ブックの中の3番目の行列を選択してダイアログ中ほどの右矢印をクリックしてグラフにプロットを追加し、「適用」ボタンをクリックしてから「閉じる」ボタンでダイアログを閉じます。
  16. プロットを追加

    プロットを編集

  17. 現状では断面の場所が異なっているので、ダブルクリックして「作図の詳細」ダイアログを開き、左側のパネルでプロットした断面のデータを選択し、右側のパネルで「面」タブに移動し、「パラメトリック曲面」にチェックを入れ、XとしてMat(1)、YとしてMat(2)を選択します。
  18. パラメトリック曲面の設定
  19. カラーマップを断面データと表面データで統一します。作図の詳細で表面プロットを選択し、「カラーマップ/等高線」タブに移動、「カラーマップテーマ」で「コピー」ボタンをクリックします。断面プロットを選択し、「カラーマップ/等高線」タブに移動、「カラーマップテーマ」で「貼り付け」を選択して「OK」ボタンをクリックします。
  20. カラーマップのコピー

グラフが完成しました。

追加後グラフ

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