複数のY軸を持つグラフ
複数のY軸を持つグラフの作図方法を紹介します。動画では、2Y軸、4Y軸のグラフのほかに、作図時にY軸の数やプロット割り振り方を設定可能なグラフ形式での作図操作をご案内します。
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操作方法
Originでは、複数の軸があるグラフを簡単に作成できますが、実際に操作する前に、グラフの構造について簡単に説明します。
Originのグラフのウィンドウの中にはページ、レイヤ、プロットの3つがあり、それらを下から重ねていって1つのグラフとして表示しています。1番下の背景部分にあたるのが、ページ、その上に軸部分のレイヤ、さらにその上にプロットを重ねています。そして、1つのページ上に、レイヤとプロットの組み合わせを複数重ねて表示することで、複数の軸を持つグラフとして表現しています。
二重Y軸のグラフを作成(2Y軸)
- サンプルデータの「01二重Y軸と四重Y軸」フォルダを開き、ワークブックのB列とC列を選択し、「作図」メニューを開きます。「複数区分/軸」のカテゴリにY軸が複数あるグラフタイプが用意されています。ここでは、「二重Y軸」を選択します。
- 作図されたグラフには、2つのレイヤが含まれています。X軸は2つのレイヤで共通です。プロットを選択すると、ワークシート上で元のデータ列が選択状態になります。また、グラフウィンドウの左上にある灰色のアイコンを確認すると、そのプロットが作図されているレイヤの番号がわかります。
- レイヤがリンクされていることを確認するために、グラフ上でダブルクリックして開く「作図の詳細」ダイアログの左パネルで、「Layer2」を選択します。
- 「軸スケール間のリンク対応」タブを開くと、レイヤ2のX軸がレイヤ1に「直接」リンクしていることが確認できます。Y軸のリンクは「無し」に設定されているので、それぞれのY軸で異なるスケールを設定できます。「キャンセル」を押してダイアログを閉じます。
- スケールの設定は、軸上でダブルクリックして開く「軸」ダイアログで行います。ダイアログの左下にあるドロップダウンで編集するレイヤを切り替えられます。このダイアログが開いている間は、グラフの軸上にレイヤ番号が表示されているのでこれを確認しながらレイヤを選択できます。
- レイヤ1の軸範囲を編集します。「スケール」タブの「開始」を「0」、「終了」を「50」に変更して「適用」ボタンをクリックすると、左の軸範囲が更新され、対応するプロットの表示も更新されました。
- ダイアログの左下にあるドロップダウンでレイヤ「2」に変更し、「スケール」タブの「開始」を「50」、「終了」を「110」に変更します。「OK」をクリックしてレイヤ2のY軸スケールを変更します。
四重Y軸のグラフを作成(4Y軸)
- ワークシートに戻ります。ワークシート上の何もない灰色の領域で右クリックして「新しい列の追加」をクリックして1列追加します。
- 追加した列を選択して右クリックし、「列値の一律設定:行番号」を選択して行番号を入力します。個の列のロングネームに、「Test」と入力します。
- B~E列を選択し、メニューの「作図:複数区分/軸:四重Y:Y-YYY」をクリックして作図します。
- データプロットをクリックして選択しながらレイヤアイコンを確認すると、4つのYデータがそれぞれ別々のレイヤに作図されていることが確認できます。X軸は共通ですが、Y軸は左に1つ、右に3つあります。
- それぞれの軸とプロットの色は同じ色に設定されており、プロットの色を変更した場合も軸の色も変更されます。
- 軸をダブルクリックしてダイアログを開き、「軸と軸目盛」タブの設定を確認すると、色の設定が全て「自動」になっており、プロットの色に対応して色も変化するようになっていることがわかります。プロットと軸の色を異なる色にしたい場合は、この項目で色を指定します。
作図時にY軸の数やプロット割り振り方を設定(複数Y軸)
Y軸が複数あるグラフを作成する場合のグラフタイプは様々ありますが、サンプルファイルの「02複数Y軸」フォルダにある「Double-Y」グラフのように、ワークシートの最初の2つのYデータを1つ目のレイヤにいれ、3つ目のYデータを2つ目のレイヤに入れる、といった指定ができるグラフ形式で作図します。
- B~D列を選択してから「作図」メニューの「複数区分/軸:複数Y軸」を選択します。ダイアログが開くので、最初に「自動プレビュー」にチェックを付け、グラフがどのように作成されるかを確認しながら設定していきます。
- まずは「プロットタイプ」を「線+シンボル」に変更します。
- 「左Y軸の数」と「右Y軸の数」の「自動」のチェックを外して、両方とも「1」にします。
- 「各レイヤ中のプロットの数」の項目でスペース区切りで「2 1」と入力します。これで、データの割り振り方として、レイヤ1に2個、レイヤ2に1個と指定できます。
- オプションとして、「Y軸タイトルの表示」にチェックを付け、プレビューを確認したら、「OK」ボタンをクリックしすると作図が完了します。