ノンパラメトリック検定 (Pro版のみ)
仮説検定は、母集団が、あるパラメータで特定の分布(正規分布など)に従うと仮定しているパラメトリック検定です。それに対して、ノンパラメトリック検定は、母集団に対する仮定を設定しない場合に利用されます。順位や順序データに対しては、通常、 ノンパラメトリック検定を行います。
OriginProでは、以下のノンパラメトリック検定の手法を利用できます。
※通常版のOriginではノンパラメトリック検定の機能は使用できません。
- 1集団のWilcoxon符号順位検定
- 対応のあるWilcoxonの符号付順位検定
- 対応のある符号検定
- Mann-Whitney検定
- 2集団のKolmogorov-Smirnov検定
- Kruskal-WallisのANOVAとMoodのメディアン検定
- FriedmanのANOVA
1集団のWilcoxon符号順位検定
1集団のWilcoxon の符号順位検定は、データセットの母集団の中央値が、指定した値であるか否かを検定します。1集団のt検定とは異なり、1集団のWilcoxon符号順位検定では、母集団が正規分布している必要はありません。
対応のあるWilcoxonの符号付順位検定
対応のある符号検定
Mann-Whitney検定
これは、正規分布していない2つの標本が同じ分布であるかどうかを検定するノンパラメトリックな手法です。2標本のt検定に置き換えて使用できます。なお、この検定はデータが順位(序数)データの場合にも有効です。
2集団のKolmogorov-Smirnov検定
2つの標本の経験分布関数の位置と形状が異なるかどうかを検定するのに使用します。ノンパラメトリック検定のため、母集団の正規性は必要ありません。
Mann-Whitney検定では、2標本の平均ランクの違いを使用しますが、Kolmogorov-Smirnov検定は2標本の累積度数分布間の最大距離を使用します。
Kruskal-WallisのANOVA と Moodのメディアン検定
Kruskal-Wallis ANOVA と Moodのメディアン検定は、複数の独立した標本が同じ分布からとられたものか検定する際に使用するノンパラメトリックな手法です。
Kruskal-Wallis ANOVAは、各サンプルの平均ランクの差の合計を使用し、Moodのメディアン検定は、中央値と比べて大きいまたは小さい値の数に依存し、中央値からの実際の距離は使用されません。