Origin 関数早見表

OriginのF(x)ラベル行や、列値の設定などで使用できる代表的な関数をタイプ別にご紹介します。各関数の説明とOriginでの使用例のほか、比較しやすいように、Excelでの使用例も併せてご案内しているので、Originでの計算処理の際の参考にしてください。



OriginのF(x)ラベル行や、列値の設定などを使ったワークシート上で演算の操作については以下のページをご参照ください。

数学関数

四則演算のほか対数関数、三角関数など、よく使用される数学関数をまとめています。比較しやすいように、Excelでの使用例も併記していますが、※印があるものは、列全体の数値で同じように計算するために、式入力後オートフィルで列全体にコピーする必要があるのでご注意ください。

なお、Originの角度の単位のデフォルトはラジアンです。変更する場合は「環境設定:オプション」で開いたダイアログの「数値の表現形式」 タブの設定を使用します。

関数 使用例 Excelの場合 説明
+ - * /
B - C
Sheet1!A - Sheet2!A
B1 - C1  ※
Sheet1!A1 - Sheet2!A1  ※
足し算(+)、引き算(-)、掛け算(*)、割り算(/)をします。
abs
abs(-1)
abs(A)
abs(-1)
abs(A1)  ※
指定された数値の絶対値を返します。
pi
pi*2
pi*2
円周率の近似値を返します。
^
3^2
B^3
3^2
B1^3  ※
指定された数値のべき乗を算出します。
log
log(2)
log(A)
log(2)
log(A1)  ※
10を底とする数値の対数(常用対数)を返します。
ln
ln(10)
ln(B)
ln(10)
ln(B1)  ※
指定された正の数値の自然対数(底を定数eとする対数)を返します。
exp
exp(2)
exp(B)
exp(2)
exp(B1)  ※
定数eを底とし、指定された数値を指数としたべき乗を計算します。
sqrt
sqrt(2)
sqrt(A)
sqrt(2)
sqrt(A1)  ※
指定された正の数値の平方根を返します。
degrees radians
degrees(3.14)
radians(180)
degrees(3.14)
radians(180)
degrees関数はラジアンを度に変換します。逆に、radians関数は度をラジアンに変換します。
sin
sin(pi/4)
sin(A)
sin(pi/4)
sin(A1)  ※
指定した角度のサイン(正弦値)を返します。
cos
cos(pi/3)
cos(pi/3)
指定した角度のコサイン(余弦値)を返します。
tan
tan(pi/4)
tan(pi/4)
指定した角度のタンジェント(正接値)を返します。
asin
asin(-0.5)
degrees(asin(-0.5))
asin(-0.5)
degrees(asin(-0.5))
指定した数値のアークサイン(逆正弦値)を返します。
acos
acos(-0.5)
degrees(acos(-0.5))
acos(-0.5)
degrees(acos(-0.5))
指定した数値のアークコサイン(逆余弦値)を返します。
round
round(-1.99,0)
round(-1.99,0)
round(数値, 桁数)と入力し、指定した数値を四捨五入して指定した小数点以下桁数にします。

ほかにも様々な数学関数を使用できます。詳細は以下のOriginLabのページでご確認ください。

統計関数

合計や平均値、標準偏差などの統計量を求める統計関数でよく使用されるものをまとめています。比較しやすいように、Excelでの使用例も併記していますが、※印があるものは、列全体の数値で同じように計算するために、式入力後オートフィルで列全体にコピーする必要があるのでご注意ください。

関数 使用例 Excelの場合 説明
total
total(B1:B10)
total(A)
sum(B1:B10)
sum(A:A)
数値の合計を返します。
sum
sum(B)
sum(A:C, D:G, F)
sum($B$1:B1)  ※
sum(A1:C1, D1:G1, F1)  ※
指定された列の累積和を返します。行方向の合計を求めることもできます。
mean
mean(A1:A6)
mean(B)
average(A1:A6)
average(B:B)
範囲内の数値の平均値を返します。
avarageif
averageif(A, "A>5")
averageif(A:A, ">5")
条件に合うデータの平均値を求めます。
count
count(A)
count(A:A)
数値が入力されているセルの個数を返します。
countif
countif(A,"A>1")
countif(A:A,">1")
条件に合うセルの個数を返します。
StdDev
StdDev(A)
StdDev(A:A)
範囲内の数値の標準偏差値を求めます。
max
max(A)
max(A:A)
範囲内の数値の最大値を求めます。
min
min(A)
min(A:A)
範囲内の数値の最小値を求めます。
geomean
geomean(A)
geomean(A:A)
範囲内のデータの幾何平均(相乗平均)を求めます。

ほかにも様々な統計関数を使用できます。詳細は以下のOriginLabのページでご確認ください。

検索と参照

データを参照したり検索する際によく使用される関数をまとめています。比較しやすいように、Excelでの使用例も併記していますが、※印があるものは、列全体の数値で同じように計算するために、式入力後オートフィルで列全体にコピーする必要があるのでご注意ください。

関数 使用例 Excelの場合 説明
i
i
row()  ※
現在の行番号を返します。
j
i
column()  ※
現在の列番号を返します。
A1
A1
列Aの第1行を参照します。
A
A:A
列全体を参照します。
1!A1
または
Sheet1!A1
Sheet1!A1
同じワークブックの最初のシートのA1を参照します。
[Book2]1!A1
または
[Book2]Sheet1!A1
[Book2]Sheet1!A1
別のワークブックBook2の最初のシートのA1を参照します。
$A$1
$A$1
列Aの第1行を参照します(絶対参照)。
1!$A$1
または
Sheet1!$A$1
Sheet1!$A$1
同じワークブックの最初のシートのA1を参照します(絶対参照)。
[Book2]1!$A$1
または
[Book2]Sheet1!$A$1
[Book2]Sheet1!$A$1
別のワークブックBook2の最初のシートのA1を参照します(絶対参照)。
lookup
lookup(D, A, B)
lookup(D1, A:A, B:B) ※
lookup(検索値, 検索範囲, 対応範囲)と入力し、検索範囲から検索値をさがし、対応する値を返します。
index
index(3.5, A)
match(3.5, A:A)
index(検索値, 検索範囲, [条件])と入力し、検索範囲内で該当する値があるセルの行番号を返します。
条件はオプションで、0:完全一致(デフォルト)、1:検索値に一致するか、それより小さい値で最も近いもの、2:検索値に一致するか、それより大きい値で最も近いものを返します。
wcol
wcol(2)[4]
index(A:D, 4, 2)
wcol(列番号)[行番号]で指定したセルの値を検索します。

ほかにも様々な検索と参照の関数を使用できます。詳細は以下のOriginLabのページでご確認ください。

文字列関数

文字列を結合したり抽出する文字列関数でよく使用されるものをまとめています。比較しやすいように、Excelでの使用例も併記していますが、※印があるものは、列全体の数値で同じように計算するために、式入力後オートフィルで列全体にコピーする必要があるのでご注意ください。また、Originで文字列が入力された列を扱う場合は、$記号を追加します。

関数 使用例 Excelの場合 説明
+
B1$ + C1$
A$ + B$
concat(B1,C1)
concat(A1,B1)  ※
文字列を1つに結合して返します。
left
left(A$, 2)$
left(A1,2)  ※
テキストの左端から指定された数の文字を返します。
right
right(A$, 2)$
right(A1,2)  ※
テキストの右端から指定された数の文字を返します。
find
find(B, "M")
find("M", B1)  ※
FIND(検索範囲, 検索文字列, [開始位置])と入力し、検索範囲内で指定した文字列を検索し、その文字列が最初に現れる位置を左端から数え、その番号を返します。
開始位置はオプションで、検索を開始する位置を指定できます。
lower
lower(A1$)$
lower(A1)
文字列を小文字に変換して返します。
upper
upper(A1$)$
upper(A1)
文字列を大文字に変換して返します。
GetFileName
GetFileName(A1)
該当する関数なし
フルパスの文字列からファイル名を抜き出します。拡張子なしで抜き出す場合は、GetFileName(A1,1)のようにオプションを指定します。
GetFilePath
GetFilePath(A1)
該当する関数なし
フルパスの文字列からパスを抜き出します。

ほかにも様々な文字列関数を使用できます。詳細は以下のOriginLabのページでご確認ください。

論理関数と論理演算子

条件が満たされているかどうかを判断するための論理関数でよく使用されるものをまとめています。比較しやすいように、Excelでの使用例も併記していますが、※印があるものは、列全体の数値で同じように計算するために、式入力後オートフィルで列全体にコピーする必要があるのでご注意ください。

関数 使用例 Excelの場合 説明
if
if(A>B,1,0)
if(A1>B1,1,0)  ※
if(論理式, 真の場合の値, 偽の場合の値)と入力し、論理式が真か偽かを評価し、結果に応じて異なる値を返します。真または偽の場合の値には、数字やテキスト、計算式などを入れることもできます。
&&
A>1 && B>2
and(A1>1, B1>2)  ※
論理演算子です。条件1 && 条件2 と入力し、全ての条件が真の場合に1を返し、偽の場合には0を返します。
||
A>1 || B>2
or(A>1, B>2)  ※
論理演算子です。条件1 || 条件2 と入力し、条件のうち一つでも真の場合に1を返し、全ての条件が偽の場合には0を返します。
ifna
ifna(A/B, "missing")$
iferror(A1/B1, "missing")  ※
ifna(値, エラーの場合の値)と入力し、エラーをチェックしたい値または数式で、エラーになる場合そのエラーを別の値や文字列などに置き換えて返します。

ほかにも様々な論理関数と論理演算子を使用できます。詳細は以下のOriginLabのページでご確認ください。

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