Vol.49 Origin/Pro 2023b 新機能
「フローティングウィンドウ」

Origin/Pro 2023bの新機能「フローティングウィンドウ」はOrigin/Proのメインウィンドウの外側にグラフやワークシートなどの子ウィンドウを持ち出すことができる機能です。持ち出したフローティングウィンドウには編集メニューもついており、Origin本体を小さくしてフローティングウィンドウ上で編集することで画面スペースを有効に使うことができます。また、フローティングウィンドウはプロジェクト内のフォルダを切り替えてもそのまま残るため、フォルダの異なるデータをプロットとしてグラフに追加する際に非常に便利です。

フローティングウィンドウを使うとこんなに便利!

  • フローティングウィンドウのみを表示し余った画面スペースを活用できます
  • 二画面の場合は2つ目のモニタに持ち出して操作できます
  • フローティングウィンドウに表示されるメニュー・ボタンを自分専用にカスタマイズし、メニューやボタンを探す手間がなくなります
  • 別のフォルダにあるデータもドラッグアンドドロップでグラフに簡単追加してデータの比較を効率的に行えます
フローティングウィンドウ

利用方法

フローティングウィンドウにしたい場合には、Origin/Proのワークスペース上にあるグラフやワークシートをOrigin/Proのウィンドウの外側にドラッグアンドドロップしてください。

グラフウィンドウをフローティングウィンドウ化

フローティングウィンドウの挙動として次の3つの設定があります。この切り替えはOrigin/Pro上部メニューの ウィンドウ:フローティングウィンドウ で切り替えられます。

  • 独立(デフォルト):フローティングウィンドウとOrigin/Proのメインウィンドウは独立して動作します。メインウィンドウを最小化してもフローティングウィンドウは最小化されないため、メインウィンドウ部分の画面スペースを有効に活用できます。
  • 同期:メインウィンドウを最小化・復元するとフローティングウィンドウも最小化・復元されます。
  • 無効:フローティングウィンドウの機能を無効にします。

※この設定を変更した場合にはOrigin/Proの再起動が必要です。

フローティングウィンドウ化のためのドラッグ方向

デフォルトではOrigin/Proのメインウィンドウから横方向にドラッグした場合にのみフローティングウィンドウ化するようになっています。モニタの配置などでどの方向へのドラッグでもフローティングウィンドウにしたい、もしくは縦方向のみでフローティングウィンドウにしたい場合にはシステム変数@FWDを変更します。
システム変数の変更は上部メニューの 環境設定:システム変数 から可能です。

  • @FWD=0:すべてのドラッグ方向でフローティングウィンドウ化
  • @FWD=1:横方向のみ(デフォルト)
  • @FWD=2:縦方向のみ

フローティングウィンドウをメインウィンドウ上に戻したい場合には、フローティングウィンドウをメインウィンドウにドラッグアンドドロップすることで戻せます。一度に複数のフローティングウィンドウを戻したい場合には、メインウィンドウ上部メニューの ウィンドウ:フローティングウィンドウを戻す で全てのフローティングウィンドウをメインウィンドウに戻せます。

フローティングウィンドウを一括でメインウィンドウに戻す

メニュー・ボタンのカスタマイズ

フローティングウィンドウ化すると、もともとの子ウィンドウの中身だけでなくメインウィンドウにあった一部のメニューも表示されます。グラフの場合にはグラフの編集に関連したメニューが、ワークブックの場合にはワークブックの操作に関するメニューがデフォルトで表示されますが、これらのメニューはよく使うものに合わせてユーザがカスタマイズできます。

フローティングウィンドウのメニュー・ボタン

メニューをカスタマイズする場合には、メインウィンドウ上部メニューから 環境設定:フローティングウィンドウメニューを編集 を選択して編集します。

フローティングウィンドウのメニューをカスタマイズ

表示されているボタンをカスタマイズしたい場合にはメインウィンドウ上部メニューから 表示:ツールバー を選択し、各種"フローティング{ウィンドウの種類}"にチェックを入れ、表示されたツールバーに「ボタングループ」タブにある追加したいボタンをドラッグアンドドロップします。

フローティングウィンドウのボタンをカスタマイズ

オブジェクトマネージャ

オブジェクトマネージャを表示したい場合にはフローティングウィンドウ上にあるオブジェクトマネージャボタンをクリックすることでフローティングウィンドウ右側に表示されます。
デフォルトで表示幅が狭くなっていることがありますので、その場合にはウィンドウ左端にカーソルを持っていきドラッグして調整してください。

フローティングウィンドウでオブジェクトマネージャを表示

グラフ編集

プロジェクト内の複数フォルダに別々に入っているデータを1つのグラフに追加する場合には、フローティングウィンドウが便利です。

既存のグラフに別フォルダのデータをプロットとして追加

同じフォルダ内にデータがあれば、既存のグラフにプロットとして追加する方法として追加したいデータを選択してグラフにドラッグアンドドロップすることが最も簡単な方法ですが、フォルダの異なるデータをグラフに追加したい場合には上部メニューの グラフ操作:作図のセットアップ などのダイアログを表示して追加する必要がありました。

しかし、新機能「フローティングウィンドウ」を利用することでフォルダ切り替えを行ってもフローティングしたグラフウィンドウはそのまま表示され続けるため、別フォルダに入ったデータもダイアログを開かずにドラッグアンドドロップで簡単にプロットとして追加・グラフの調整が行えます。

フローティングウィンドウを使ってグラフに別フォルダのデータをプロットとして追加・編集
フローティングウィンドウを使ったプロットの追加例

ウィンドウの固定

フォルダを切り替えてもフローティングウィンドウのグラフやワークシートがそのまま残り続けるのは、フローティングウィンドウ化した際にはデフォルトで「ウィンドウの固定」が有効になっているためです。フローティングウィンドウもフォルダ切り替えと同時に非表示にしたい場合には、ウィンドウ上部についているピンのボタンウィンドウの固定ボタンをクリックして固定を解除してください。

ウィンドウの固定ボタン

テクニカルサポート

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その際、必ず「製品名」「バージョン」「シリアル番号」をご連絡ください。

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