非線形曲線フィット入門
Originにはたくさんの組み込み関数が用意されており、簡単にカーブフィットを実行できます。この動画では組み込みの関数を使ってデータをフィットする基本の操作をご紹介します。
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操作方法
Originにはたくさんの組み込み関数が用意されており、それらを使用して簡単にカーブフィットを実行できます。
- サンプルプロジェクトのGraph1のデータに対してフィットを実行します。
- グラフウィンドウをアクティブにして、解析メニューから「フィット:非線形曲線フィット」を選択してダイアログを開きます。今回はグラフか実行しますが、ワークシートデータを選択してフィットを実行することもできます。
- ダイアログが開いたら、最初に、フィット関数を「カテゴリ」と「関数」ドロップダウンを使って選択できます。Originにどんな組み込み関数があるかを調べたいときは、検索ボタンをクリックして、検索可能です。検索後、関数名をダブルクリックすると、そのままフィット関数として設定できます。
- 関数を選択すると、グラフ上に赤い線でフィット曲線をプレビューできます。
- ダイアログ下のパネルにある「メッセージ」タブでは、現在のフィット処理の状況を確認できます。
- 「パラメータ」タブを開きます。Originに組み込まれている関数には、パラメータの初期化コードが用意されているため、「値」の項目に各パラメータの初期値が自動で割り当てられます。グラフ上に表示されている曲線はこの初期値で決定された曲線です。
- 「フィット」ボタンをクリックすると処理が実行されます。
- 「確認メッセージ」が表示されたら、「はい」が選択された状態で「OK」ボタンをクリックしすると、レポートシートが表示されます。
- レポートシートを確認すると、各パラメータの値のほか、半値幅が出力された表や、決定係数である、R二乗、自由度で調整した補正R二乗などを確認できる表もあります。
- レポートシートの下の方には、フィット曲線のプロットも表示されています。今回はグラフからフィットを実行しましたが、ワークシートデータからフィットを実行した場合も、このようにグラフが出力されます。ダブルクリックするとグラフウィンドウとして開くので、編集操作をすることもできます。
- 予め作成していたグラフの方を確認すると、フィット曲線とパラメータの表が追加されています。フィット曲線をクリックして表示されるミニツールバーを使って編集操作をすることもできます。
- では、再度ダイアログを開いて内容を確認してみます。グラフウィンドウ左上にある緑の鍵のアイコンをクリックして「パラメータの変更」を選択すると、先ほど実行した設定のままダイアログが開きます。
- 「パラメータ」タブで自動計算された初期値を確認しましたが、パラメータの値は、自分で入力することもできます。例えば、y0の値を0にしたい場合は「値」セルをダブルクリックしてキーボードから「0」を入力します。
- さらに、「固定」のチェックを付けると、その値で固定できます。
- 「境界」タブでは、各パラメータ値の取りうる範囲を指定することもできます。「<または<=」の項目でダブルクリックすることで不等号を表示させた後、キーボードから「値」を入力します。ここでは0<Aとなるように設定します。
- 下のパネルの「数式」タブでフィット関数の数式を確認でき、「曲線サンプル」タブでどんな曲線かを確認できます。
- 「残差」タブでは、現在の残差がわかるのでフィットがうまくいっているかどうか確認できます。「1回反復」ボタンをクリックすると残差プロットが更新されます。
- メッセージタブを開いたまま1回反復ボタンをクリックすると「カイ二乗が減少しました」とメッセージが表示されました。
- 「収束までフィット」ボタンをクリックすると、計算が収束するところまで処理をしてくれますので、これで完了ボタンをクリックします。すると、レポートが更新され、「パラメータ」タブで指定したように、y0が0に固定された結果が出力されます。