何度も使う設定を保存して効率化(ダイアログテーマ)

Originでの操作を効率良くするための仕組みである「ダイアログテーマ」。これは、カーブフィットや信号処理、統計機能といった分析のダイアログや、データ整形、エクスポートなどの処理を行うダイアログボックスで、設定内容を保存できる機能です。同じ操作をする際には保存したテーマを呼び出して簡単に実行できます。
この動画では、線形フィットとグラフエクスポート機能を例にとって、ダイアログテーマの保存と呼び出しの操作をご紹介するほか、各ダイアログのデフォルト設定の上書きする方法もご案内しています。

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操作方法

ダイアログテーマの保存(線形フィットダイアログでのサンプル)

  1. ここでは、線形フィット機能での設定を保存して他のデータを同様にフィットするテーマを作成します。まずBook1のデータで散布図を作成します。B列を選択してメインメニューから「作図:基本の2Dグラフ:散布図」を選び、作図します。
  2. 他のブック(Book2とBook3)にあるデータで同じグラフを作図します。タイトルバーで右クリックして「バッチ作図」を選択します。
  3. ダイアログ上部の「バッチ作図するデータ」で、対象のデータとして「ブック」を選択します。
  4. CTRLキーを押しながら、一覧に表示されているBook2とBook3を選択してOKボタンをクリックし、バッチ作図します。
  5. Graph1をアクティブにして「解析:フィット:線形フィット」を選択します。
  6. ダイアログが開いたら、設定を変更します。ここでは、例として片を0にし、フィット直線を延長します。「フィット制御」タブを開き、「切片固定」にチェックを付け、値を0のままにします。
  7. 「フィット曲線のプロット」タブを開き、「Xデータタイプ」の「範囲」を「カスタム」にします。
  8. 「最小」「最大」の項目の「自動」のチェックを外してフィット直線を表示したい範囲をX値で指定します。ここでは最小を0最大を12に設定します。
  9. ここまでの設定を保存します。ダイアログ右上の矢印をクリックし、「名前を付けて保存」を選択します。
  10. 開いたダイアログの「テーマ名」で設定に名前を付けます。ここでは「切片0」という名前で保存します。
  11. OKボタンをクリックして保存すると、ダイアログ上部の「ダイアログ・テーマ」の項目にテーマ名が表示されます。
  12. 線形フィットダイアログでもOKボタンをクリックし、「確認メッセージ」ウィンドウが表示されたらOKをクリックすると、結果レポートシートが表示されます。
  13. ダイアログで指定したように、切片が0になっていることが確認できます。また、グラフにはフィット直線とフィット結果の表が追加されています。
  14. 全体を表示するために、Originのウィンドウ右側のツールバーの「再スケール」ボタンをクリックします。ダイアログで指定した通り、X=0~12の範囲でフィット直線が出力されていることが確認できました。

保存したダイアログテーマを使用

  1. Graph2をアクティブにして、保存したテーマを使って同様のフィットを実行します。
  2. 「解析:フィット:線形フィット」と選択して保存したテーマ名「切片0」を選択します。すると、ダイアログを開くことなくフィットが実行され、結果が表示されます。
  3. Graph3でも同様に、「解析:フィット:線形フィット」と選択して実行します。
  4. それぞれの結果を確認すると、テーマとして保存した通り切片0でフィット直線の範囲がX=0~12であることがわかります。

<前回どおり>、<システムデフォルト>の設定について

  1. ダイアログテーマは解析や統計のダイアログだけでなく、グラフエクスポートのダイアログなどでも利用できます。
  2. 「ファイル:グラフエクスポート(詳細)」を選択してダイアログを開きます。テーマを利用できるダイアログでは、上部に「ダイアログ・テーマ」という項目があります。
  3. 現在選択されている<前回どおり>は、前回このダイアログを使用した際の設定を呼び出します。「システムデフォルト」を選択した場合、このダイアログのデフォルト設定が呼び出されます。
  4. 試しに「画像の種類」をgifに変更し、「OK」をクリックしてエクスポートを実行します。
  5. Originのウィンドウ左側にある「メッセージログ」を開き、CTRLキーを押しながらエクスポートパスをクリックします。
  6. 出力先のフォルダが開き、グラフがGIFファイル形式でエクスポートされているのが確認できます。
  7. 今度はGraph2を<前回どおり>のテーマを使ってエクスポートしてみます。「ファイル:グラフエクスポート(詳細)」メニューの<前回どおり>を選択して実行します。
  8. ウィンドウ左側にある「メッセージログ」を開き、CTRLキーを押しながらエクスポートパスをクリックします。前回のGraph1と同様にGIFファイル形式でグラフが出力されていることが確認できました。

ダイアログのでデフォルト設定を上書き

  1. ダイアログテーマの機能を使うと、各ダイアログにおけるデフォルト設定の上書きも可能です。Graph2の左上にある緑の鍵のアイコンをクリックし、「パラメータを変更」を選択してダイアログを開きます。
  2. ダイアログ右上の矢印ボタンをクリックし、「<デフォルト>として保存」を選択します。これで、切片0で、フィット曲線の範囲がX=0~12の設定が線形フィットダイアログのデフォルトになります。
  3. 再度Book1のデータから作図し、線形フィットを実行します。「解析:フィット:線形フィットメニュー」の<デフォルト>を選択すると、先ほど上書きしたデフォルト設定でフィットが実行されますが、今回は「ダイアログを開く」を選択してデフォルト設定が上書きされているか確認します。
  4. 「フィット制御」タブと「フィット曲線のプロット」タブで設定を確認したら、OKをクリックして実行します。

参考ページ

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