文書変数

文書の属性を文書変数に入力することができます。記述統計やグラフの作成も可能です。

コードウェイト
コードウェイト

例えば、文書「Aさんのインタビュー」に、Aさんの「年齢」と「性別」を文書変数として入力します。すると、「20才以上の男性」の文書のみを分析するような操作が簡単になります。
このページでは、文書変数の基本操作を解説します。

ワンポイントアドバイス

本ページで説明に使用しているサンプルファイルは、MAXQDAに同梱されています。日本語のサンプルファイルは、MAXQDAの起動画面で「サンプルを開く」から「JPN/生活満足度(Life Satisfaction)」を選択して開くことができます。


文書変数の閲覧

  • 文書変数と変数値を確認するには、2つのウィンドウを使用します
  • 「文書変数の一覧表」は、文書変数を一覧表示します
  • 「文書変数のデータ編集」は、文書ごとに変数値を一覧表示します
  • MAXQDAによって自動作成される変数と、ユーザが作成する変数の2種類があります
文書変数

文書変数の一覧表

変数タブの文書変数の一覧表をクリックすると、文書変数の一覧が表示されます。MAXQDAにより自動作成された変数は赤い印iconが表示され、ソース列に「システム」と入力されます。

文書変数

一覧表では、下記の操作が可能です。

  • icon:フィルタリング
  • icon:検索する
  • 一行目をクリック:データを並び替える
  • 列をドラッグ&ドロップ:列を入れ替える

変数の表示オプション

  • 表示されている:チェックを外すと「文書変数のデータ編集」で非表示になります
  • ツールチップとして表示する:チェックを入れると、文書システムウィンドウや検索済セグメントウィンドウに変数値が表示されるようになります
  • カテゴリカル:整数をカテゴリカル変数として扱います
    icon年齢を「1: 0-9才」「2: 10-19才」「3: 20-29才」というカテゴリ変数で扱う

ワンポイントアドバイス ツールチップ変数の活用

文書変数の一覧表でツールチップとして表示するにチェックを入れます。

文書変数

icon「年齢」「タウン」をツールチップ変数に設定

ツールチップ変数を文書システムウィンドウで表示するには、icon設定の変数値をツールチップに表示するにチェックを入れ、文書名をホバーします。

文書変数

ツールチップ変数は、検索済セグメントにも表示されます。

コードウェイト
コードウェイト

コート付きセグメントの一覧表などでツールチップ変数を表示するアイコンをクリックすると、一覧表にツールチップ変数が追加されます。一覧表はExcel形式でエクスポートできます。

文書変数

変数値の表示

文書変数の一覧表示画面のicon編集または変数タブの文書変数のデータ編集をクリックすると、各文書の変数値が一覧表示されます。

文書変数
  • コード付セグメント:コード付きセグメントの数を自動表示します
  • メモ:メモの数を自動表示します

ワンポイントアドバイス 文字数のカウント

MAXQDA2022以降では、システム変数に「PDFのページ数」「段落」「文」「単語」「文字」が追加されました。MAXQDAが各変数を自動的に計数します。Word、PDF、テキストファイルのテキスト量を確認したい場合に便利です。

  1. 変数タブから「文書変数のデータ編集」を開きます。
  2. icon表示領域の選択アイコンをクリックします。ウィンドウが開きます。
  3. 「文」「単語」「文字」「PDFのページ数」「段落」のうち、必要な情報にチェックを入れます。
  4. OKをクリックします。
文書変数

※単語は、英語のように単語同士がスペースで区切られている場合に正しく計数されます。また、文字数は改行やスペースも1文字として数えられます。

文書変数の作成

  • 各文書に属する量的データを文書変数として保存します
  • Excelファイルなどのデータから変数を作成する方法は、次項をご参照ください

文書変数の作成

文書変数の一覧表icon新規の変数をクリックします。変数名を入力し、タイプを選択してOKをクリックします。

文書変数

ユーザが作成した文書は青い印iconが表示され、ソース列に「ユーザ」と入力されます。


変数のタイプ

変数のタイプには、下記の種類があります。

  • テキスト:文字列
  • 整数
  • 浮動小数点
  • 日付/時間
  • ブール検索(正/誤):チェックボックス形式で真偽値を入力

変数名の変更

変数名が入力されているセルをダブルクリックして編集します。

文書変数

変数のタイプの変更

変数のタイプが変更できる場合は、icon テキスト変数に変換するまたはiconバイナリ変数に変換するを使用することができます。変更した変数タイプは元に戻せません


変数の削除

削除する変数の行を選択し、icon選択されたアイテムを削除するをクリックします。


変数値の入力と編集

icon編集または変数タブの文書変数のデータ編集をクリックします。変数値を入力するセルをダブルクリックして、データを入力・編集します。

文書変数

文書変数のインポート

  • ExcelファイルとSPSSファイルからのインポートに対応しています
  • Excel またはSPSS のデータは、MAXQDAが変数を認識できる形式で作成する必要があります
文書変数

iconExcelファイルのインポート用データの例

1行目に「文書グループ」「文書名」を記述し、その後に変数名を入力します。文書名列に文書名、文書グループ列には文書が属するグループ名を正確に記述します。

ここでは、入力ミスの少ない操作方法をご案内します。


操作方法

  1. 変数タブの「文書変数をエクスポートする」を選択し、Excel形式またはSPSS形式でファイルをエクスポートします。
  2. 保存したファイルをExcelまたはSPSSで開くと、文書グループ、文書名、システム変数が入力されたデータが開きます。新しい列に新規の変数名と変数値を入力して保存します。
    文書変数
    バイナリ変数は1(true)と0(false)で入力します。
  3. 変数タブの「文書変数をインポートする」をクリックします。または、文書変数の一覧表示でiconデータをインポートする(文書変数)をクリックします。
  4. インポートする変数にチェックを入れます。変数のタイプは必要に応じて変更します。プレビューが正常なことを確認し、「インポートする」をクリックします。
    文書変数
  5. 文書変数のデータ編集の右列に新しい変数がインポートされます。表が横に長い場合は、スクロールバーを使って確認します。
    文書変数

ワンポイントアドバイス

Excelファイルから質的なデータ(自由記述回答など)を文書、量的なデータ(年齢や性別など)を文書変数として同時にインポートする方法もあります。

関連ページアンケートデータの分析 Excelファイルのインポート

文書変数の統計

  • 文書変数の頻度とパーセンテージを表示することができます
  • 変数のタイプが数値の場合は、記述統計を計算することができます
  • 統計のグラフを作成することができます

文書変数の統計を開く

下記のいずれかの操作を行います。

  • 文書変数の一覧表で変数を選択し、icon文書変数の統計をクリックする
  • 文書変数のデータ編集で一行目の変数名を右クリックし、メニューから「文書変数の統計」を選択する
  • 変数タブの「文書変数の統計」をクリックした画面で、左欄から変数を選択しicon青い右矢印をクリックして選択リストに加え、「OK」をクリックする。
    文書変数

文書変数の統計が開きます。

文書変数

ワンポイントアドバイス

変数タイプが数値の場合、変数値が入力されていない文書(インタビューに付随する画像ファイルなど)の変数値には、自動的に「0」が入力されています。

文書変数

このような文書がある場合は、統計に使用する文書のみをアクティブ化し、アクティブ化された文書のみオプションを使用して、変数値が「0」と計算されてしまうファイルを除外します。


記述統計を計算する

変数のタイプが整数または浮動小数点の場合は、 icon記述統計をクリックして計算結果を表示することができます。

文書変数

グラフを作成する

iconチャートビューをクリックすると、グラフを作成します。

文書変数

グラフのオプション

  • icon表による表示: 表形式の表示に戻ります
  • iconラベルを表示する: 棒グラフにラベルを表示します
  • iconデータ値を表示する: グラフにデータ値を表示します
  • iconパーセンテージの表示: 値をパーセンテージで表示します
  • icon欠測値を表示する: 欠測値も表示します
  • icon凡例を表示する: グラフに凡例を挿入します
  • iconスケールの表示: 棒グラフの背景に目盛りを表示します
  • iconタイトルを表示する: グラフのタイトルとして変数名を表示します。タイトルはダブルクリックで文字列を編集できます
  • iconテキストを表示する: 表の下に任意のテキストを挿入します
  • icon一色: 棒グラフを単色で表示します
  • icon色のグラデーション: グラフにグラデーションを設定します
  • icon配色パターンを設定する: 登録されている配色パターンの中からグラフの色を選択します
  • icon円グラフ/横棒グラフ/縦棒グラフ: グラフの種類を切り替えます

ワンポイントアドバイス

グラフ上で変更したい色をダブルクリックすると色選択の画面が開き、任意の色を割り当てることができます。

文書変数

文書変数の活用方法

  • 文書変数を使って条件を指定し、文書をアクティブ化することができます
  • コード付きセグメントの数を文書変数として扱うことができます
  • その他にも、混合研究法やサマリーなどで文書変数を使用します

文書変数によりアクティブ化する

文書変数を使って条件を指定することで、指定した条件に当てはまる文書をアクティブ化し、文書をグループ分けします。

関連ページ量的データによるデータのグループ化


コード付きセグメントの数を文書変数に変換する

コードシステムウィンドウでコードを右クリックし、メニューから「文書変数に変換する」を選択します。コードを新たに付与したり削除したりすると、変数値も更新されます。

文書変数

例えば、コード「友人」が5回以上付与されている文書のみを抽出するような操作が可能になります。


混合研究法やサマリーでの活用

変数値の違いによるコード付きセグメントの内容を比較したり、サマリー表に変数値を記載したりすることができます。

文書変数

icon変数「タウン(インタビューを行った場所)」を作成し、「Indiana」と「New York」でコード「ポジティブ」の内容を比較

文書変数

iconサマリー表に変数「作成日」「教育」「性別」「年齢」「配偶者の有無」の値を記載

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