EViewsの新しい計量経済・統計機能-処理機能について-
季節調整法
EViewsでは二つの新しい季節調整法が利用可能になりました。どちらの手法も、四半期・月次でないデータの季節調整が可能です。
Season-trend Decomposition (STL分解)
STL分解はLOESS回帰に基づくフィルタリングアルゴリズムを用い、シリーズを季節・トレンド・残余項に分解する季節調整法です。
STL分解は他の季節調整法に比べ、二つの大きなアドバンテージを持ちます。まず、STL分解はこれまでのEViewsで対応していた月次、四半期データの季節調整だけでなく、週次や日次などのあらゆる周期の時系列データを季節調整できます。さらに、不規則な時系列データや、欠損値のある時系列データに対しても適用することができます。
MoveRegによる週次データの季節調整
EViewsは、U.S. Bureau of Laborが開発した週次データの季節調整プログラムである「MoveReg」に対するフロントエンドのインタフェースを提供します。
四半期データの処理に基礎を置くX13と同様に、MoveRegは季節調整の際に外れ値と祝日(※)の影響をコントロールすることが可能です。
※米国の祝日のみとなります。
X-13のForceオプション
アメリカ合衆国国勢調査局が提供しているX-13季節調整パッケージをEViewsで利用する際、X-13のForceオプションをダイアログ内から指定できるようになりました。このオプションを利用すると、年次合計値が調整前の水準に等しくなるように季節調整を課すことが可能です。
改良された数式関数
ex-1のような数式表現を単純な方法で計算した場合、正確さや精度が失われてしまいます。EViewsは特定の数式表現に対し、結果の正確さと精度を保ちつつ計算を行える関数を提供します。これらの関数は主に特定の棄却限界値を求めるために利用されますが、数式表現を利用できる場面で独立して利用することも可能です。