EViews8
データハンドリングに関する新機能
スプレッドシート編集ツール
シリーズやグループオブジェクト内の値を編集、調整する新しいツールを用意しました。
シリーズオブジェクトを作成する場合に、右辺に数式を用意して最初から計算値を入力する方法があります。この時、計算の対象となるのはサンプル期間内のデータに限定されます。ですから、異なるサンプル期間に他の計算式の値を入力する場合は、同じような手順で操作を繰り返すことになります。
EVeiws8ではこのような入力作業を効率的に行うために新たに、配列言語を用意しました。
編集モード
例えば、シリーズオブジェクトでEdit +/- ボタンをクリックし、標準的な編集モードに切り替えるものとします。そこで目的のセルを選択し、配列表現を用いた計算式を利用することができます。
調整モード
スプレッドシートツールバーに新たにAdjust+/-を用意しました。調整モードは計算結果の及ぼす影響を画面に表示できます。例えばある値を10%途中で増加させる場合は、“Delta %”列に10と入力します。
この機能はあくまで、値が変化した場合に、これに関連する計算値がどのように変化するのか、ということをチェックするための機能です。変更内容を保存せずにウィンドウをそのまま閉じてしまえば、データに何の影響も与えません。
グループ比較ツール
グループ内に存在するシリーズ間の値を比較する機能を用意しました。グループのスプレッドシートビューでCompare +/-ボタンをクリックすると、比較モードに切り替わります。比較モードの動作はグループ内に3つ以上のシリーズが含まれる場合はここで説明する動作とはやや異なります。ただ、どちらのケースでも他のシリーズと異なる値を持つデータ(セル)は赤で表示します。この機能は数値データを変更する場合のチェックにご利用ください。
日付対応のデータテーブルのサポート
日付対応型データに新しいオプションを用意しました。単位、ラベル、フォント、カラーを利用して個々のシリーズごとに表示をカスタイズできます。また、日付フォーマットと表示方法についてのカスタマイズも可能になりました。
また、プログラム言語による日付対応テーブルの編集も可能になりました。
Excel .XLSXファイルサポート
Excel XLSX ファイル形式でのエクスポートに対応しました。EViews 7ではXLSXファイルの読み込みは可能でしたが、エクスポートには未対応でした。
また、既存のExcelファイルに上書きではなく、位置指定によりデータを書き込むことができます。
転置してからのデータインポート
EViews 8では外部形式のデータを転置してからデータを既存、または、新しいワークファイルページにインポートできるようになりました。これらの操作はFile/Open Foreign Data as Workfile..., Proc/Load Workfile Page..., Proc/Import/Load Workfile Page...のコマンドで利用できます。
旧バージョンではProc/Import/Import from File...コマンドを利用して転置済みのデータをインポートするしかありませんでした。また、外部ファイル形式の種類も限られていました。またExcel“.XLSX”はサポートしていませんでした。
オブジェクト属性のカスタマイズ
オブジェクトに独自の属性情報を設定できるようになりました。この属性情報はワークファイルやデータベースにおけるクエリとして利用できます。サードパーティのデータベースからその属性情報ごとEViewsに取り込む場合などにも利用できます。独自の属性情報はDescriptionの下に作成します。