GMS技術情報
GMSを使用する際に役立つ技術情報(日本語)を公開しています。より詳しい操作資料は、下記ページで公開しています。
MODFLOWとは?
MODFLOW(the modular three-dimensional finite-difference ground-water flow model)は、数値解析を行うための地下水流シミュレーションモジュラーです。名称の通り、三次元モデルを使って格子法(セルセンタ法)のひとつである有限差分法で地下水流解析を行うためのモジュラーです。1984年にアメリカ地質調査所(USGS)によって公開されて以降も開発と改良が続けられており、国際的に採用されています。
MODFLOWは、粒子追跡や熱輸送など多くの種類の解析を行うことができますが、グラフィック出力機能がありません。地下水流解析ソフトウェアGMSを使うと、GUI操作でモデルを構築し、MODFLOW解析を実行して、結果をグラフィカルに出力することができます。
MODFLOWの起動画面:コマンドを入力して操作します。解析結果は、数値で出力されます。
GMSの起動画面:マウスでメニューを操作します。解析結果は、図表と数値で出力されます。
MODFLOW解析の基本
GMSでMODFLOWシミュレーションを構築するには、グリッドモデルまたは概念モデルを構築します。
グリッドモデル
グリッドモデルは、格子(Grid)を作成し、セルごとに条件を設定してシミュレーションを実行します。単純なシミュレーションや学習のための演習に適しています。
概念モデル
概念モデルは、より現実に近い地形や境界条件をモデリングすることができます。構築した概念モデルは、シミュレーションを実行する前に、グリッドベースの数値モデルに変換します。
下記のページでは、基本的な概念モデルの作り方とMODFLOWの実行方法を解説しています。是非、評価版で操作をお試しください。
汚染物質のシミュレーション
MODFLOWのパッケージを使って汚染物質の拡散をシミュレーションすることができます。
MODPATH/SEAM3D
MODPATHは、MODFLOWシミュレーションと併せて粒子追跡シミュレーションを行うモジュールです。粒子セットの位置を設定し、時間を過去または未来方向にシミュレーションできます。
SEAM3Dは、MODPATHをベースに開発された反応輸送モデルです。複数の基質や電子受容体が関与する、複雑な生分解をシミュレーションすることができます。沿岸部の帯水層におけるベンゼンによる汚染をシミュレーションした論文も出版されています。
MT3DMS
MT3DMSは、地下水系の溶存物質の移流、拡散、吸着と生分解をシミュレーションするための三次元輸送モデルです。
グリッドモデルまたは概念モデルでシミュレーションを行うことができます。まずは下記チュートリアルに沿って、グリッドモデルの操作をお試しください。