ICDDについて
ICDDは結晶材料同定のための粉末回折データの専門組織
ICDD(International Centre for Diffraction Data)は、前身組織の時代を含めると75年以上、結晶材料同定のために粉末回折データを収集、編集、販売している非営利科学組織です。結晶材料の相同定に使用する、PDF(Powder Diffraction File)というデータベースを 作成しています。ライトストーンでは、このICDDのPDFデータベースや関連ソフトウェアなどを販売しています。
Powder Diffraction File(PDF)は、特徴的な格子面間隔、相対強度、関連する物理的・結晶学的特性を示した、 単相の粉末X線回折パターンのデータ集です。世界中の回折技術者のニーズに応えるために、PDFはさまざまなメディア (書籍、DVD-ROM、USBメディア)で提供されています。
PDFのデータベースが高品質な理由
Powder Diffraction Fileの収録データは、科学者、研究室、文献調査、助成金プログラムから収集されています。 およそ200の主要科学雑誌から、手作業で粉末回折データが検索され、特許、博士論文、そのほかの公表文献を カバーする追加文献調査も行われています。
国際的なデータベース組織との協力体制もあり、アメリカ商務省標準技術局(NIST)、 ドイツ専門情報センター(FIZ)、ケンブリッジ結晶学データセンター(CCDC)、 マテリアルフェーズデータシステム(MPDS)を通じたデータ収集も行われています。
すべてのデータは、PDFに収録される前にICDDのスタッフによって検討、評価されます。 パターンデータは4段階の評価過程を通り抜けなければ採用されません。 他のデータベース機関 (NIST、FIZ、CCDC、MPDS) からライセンス供与により取得されたデータも、 ICDDの基準に合格しなければ、ICDDのデータベースに掲載されることはありません
また、技術が発展するに従って、基準パターンデータの品質要求事項も発展します。 その結果、PDFの情報は、精度と品質に対して常に再検討され、 データベースの品質が保たれています。