EViews ユーザ事例 第1回
EViews入門書の著者が語るEViewsの魅力
神戸大学大学院 経済学研究科 教授 滝川 好夫先生
[リンク:神戸大学大学院経済学研究科・経済学部]
研究分野:金融経済論 EViewsの用途:計量経済学の実証研究 |
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論文・書籍 『EViewsで計量経済学入門 第2版』(日本評論社) 「高齢者と若年者の資産選択-投資許容期間と資産選択-」(生活経済学会) 『生活経済学研究』第20巻、2004年9月(生活経済学会) |
EViewsユーザなら、使い方を勉強するために『EViewsで計量経済学入門』をすみからすみまで読んだ方も多いのではないでしょうか。
そのEViews入門書の著者の一人が、今回お話を伺った滝川先生です。ご専門は金融経済論ですが、専門的な論文や書籍だけでなく、『あえて「郵政民営化」に反対する』などの一般向けの書籍や経済の入門書なども数多く執筆しておられます。
EViewsとの出会いやソフトウェアとしての魅力、またこの7月に第2版が刊行された『EViewsで計量経済学入門』の誕生秘話などについて話を伺いました。
メニュー方式の操作で実証研究ができる
経済モデルの実証分析を行う計量経済学では、なんらかの手段を使って統計的な分析を行う必要があります。滝川先生は、イェール大学大学院留学当時はPECを、帰国してからはSTEPSやTSPを利用して計量経済分析を“かじっていた”そうです。
しかし、「どれもそれ相応の分厚いマニュアルがあり、またたくさんのコマンドがあり、マニュアルを読み、コマンドを覚えるだけで大変でした」と滝川先生が振り返られるように、こうした分析のためのツールを使いこなすのは、なかなか容易なことではありません。
では、EViewsはどう違うのか。その点について「EViewsはメニュー方式で実証研究ができますので、私にとってはきわめて便利なものになっています」と、EViewsの抜群の操作性の良さを利点としてあげていただきました。
若いときにEViewsに出会っていたら…
さらに、「若いときの行動範囲は年齢を経たときの行動範囲であると言われていますが、研究も同じで、若いときの研究範囲は年齢を経たときの研究範囲になりがちです。」
「若いときにEViewsに出会っていたら私の研究範囲は異なっていたかもしれません」と、ここまでEViewsを評価してくださっている滝川先生。書籍『EViewsで計量経済学入門』の出版を企画されたのも、「こんなに便利なEViewsをたくさんの人に知ってもらいたい」という思いからです。
とはいえ、EViewsは非常に専門的なソフトウェア。わかりやすい入門書があっても、購入を見込めるのはEViewsの利用者だけ。普及の問題もあって出版社は躊躇したそうです。そこで、「内容よりも、EViewsの素晴らしさをアピールし、我々の熱意が通じて刊行することになったように思います」。
『EViewsで計量経済学入門 第2版』 実際にパソコンを使ってインターネット上から国民経済計算年報のExcelデータを取得し、EViewsでデータを取り込み、分析を行う方法を解説。記述統計量の計算、折れ線グラフのプロット、最小二乗法による回帰分析、仮説検定、モデルの定式化などが身につく1冊です。「第2版」では「EViews4.1学生版」に完全対応しました。 |
EViewsへの熱い思いがすべての始まり
同書のおかげでさまざまな交流が広がったり、シンクタンクに勤めるかつての教え子から「先生の本、我々の業界では有名ですよ」とメールが届いたりと、うれしい出来事も多かったとか。すべては滝川先生の熱い思いから始まったものです。
これからも、滝川先生に負けない熱い思いを持って、EViewsのサービスを提供して参ります。