新しい検定と診断
ブレークポイント付き単位根検定
EViews 9 は単一の構造変化によってレベルとトレンドが変化する状況に対応した、修正Dickey-Fuller テストをサポートしています。このテストフレームワークは、Perron(1989), Perron and Vogelsang (1992), Vogelsang and Perron (1998), Banerjee, et.al. (1992) の研究に従います。
EViews9は以下のような単一の構造変化があった場合の単位根検定を提供しております。
- 構造変化がゆっくり起きる場合でも即座に起きる場合でも
- 構造変化により、水準のシフト、トレンドの変化、あるいは両方が起きる場合のどの場合にも
- 構造変化の日付が知られている場合にも、知られておらずデータから推定する場合にも
- データがトレンドを持つ場合も持たない場合も
EViews は検定結果を表示し、もし"Display test and selection graphs"チェックボックスが選択されている場合には、すべての検定結果を含むスプールオブジェクトを表示します。
横断面依存検定
EViews 9 はパネルデータの横断面依存検定(cross-section dependence, CD) に対応しています。パネル推定やパネルシリーズのセッティングにおいて、Breusch-Pagan (1980)によるLM、Pesaran (2004) によるscaled LM とCD、Baltagi, Feng, and Kao (2012)によるbias-corrected scaled LM tests を実行することが可能です。
パネル効果検定
EViews 9 では、パネルやプールドデータの推定において、個人と時点それぞれの観察不可能なランダム効果の検定を行うことができます。EViews はBreush-Pagan(1980) によるLM検定, Baltagi and Li (199), Honda(1985), King and Wu (1997), Gourieroux, Holly, and Monfort (1982), Moulton and Randolph(1989) による標準化LM検定の計算ができます。