CATS操作例
メニュー
CATSバージョン1では1つのプルダウンメニューしか存在しませんでしたが、CATSバージョン2には6個の異なるメニューが用意されています。それによってより広範な機能へのアクセスが簡便に行えます。
バージョン2の感触をつかんでいただくべく、いくつかのメニューを見て行くことにします。最初にCATSというメニューから開始します。
このメニュー上の機能のほとんどはバージョン2で新たにサポートされたもので、CATSプロシージャを停止、再起動することなく調整を行うことができます。バージョン1のときと比べるとより広範な側面を制御できるようになっています。
例えばモデル(確定的変数構造、季節ダミーの包含、ラグ構造等)の変更、標本範囲の制御(開始/終了日付の設定、標本“ダミー”系列の使用、特定観測データの除去)、モデルのサマリ情報の表示、あるいは次に示すようなプレファレンスの設定等の操作が行えます。
I(1)メニュー
次に示すのはI(1)メニューです。
これらのオプションのほとんどはCATS 1.0ユーザにとっては馴染み深いものです。これらはCATS 2.0におけるI(1)分析機能の中核となる機能項目を表すもので、共和分ランクの決定と設定、Pi行列要素の構造に関する仮説検定機能等が含まれています。
I(2)メニュー
次に示すのはI(2)メニューです。
I(2)分析機能はCATS 2.0で新たに加わった機能です。メニュー操作によりモデルのランクの設定、タウ、ベータ行列に対する制約の検定等が行えます。
Graphicsメニュー
次に示すのはGraphicsメニューです。
Graphicsメニューにより多様なグラフへのアクセスが迅速に行えます。サポートされているグラフの種類がCATS 1.0のときよりも増えたことに加えて、バージョン2ではグラフの外観をカスタマイズすることが可能になりました。設定のカスタマイズは次に示す“Settings”ダイアログで行いますが、デフォルト設定との切替えは“Customized Graphics”操作で行います。
自動化検定メニュー
Automated Testsメニューはいくつかの重要な検定機能へのアクセスを提供しますが、それらの多くはユーザからの入力情報をほとんど必要としないで実行させることができます。
新たな機能にCATSmining操作があります。名前はデータマイニングに由来していますが、それが意味するようにデータ分析を自動的に行うルーチンです。この場合、CATSminingルーチンはユーザから指定された共和分ランクを用いて共和分空間の識別と制約を自動的に行います。その際、ユーザ定義の関係を用いるよう指示するオプションも用意されています。Settings操作によりCATSminingプロセスの種々の側面を制御することができます。
最後にLoad Model操作を用いると、過去のセッションで保存されたCATSモデルをメモリ上にロードさせることができます(モデルの保存と再ロードはバージョン2で新たにサポートされた機能です)。
MISCメニュー
Misc(miscellaneous)メニューはその他の10の機能へのアクセスを提供します。
最初の2つは現行モデルに対する短期実行、MA表現を表示します。
次のStructural MA Modelは新たにサポートされたもので、構造型モデルの定義とインパルス応答関数のプロットを可能にします。
その他の項目は、生成されたデータを種々の形式のファイルに保存したり、後続のセッションで使用するためにモデルを保存したりする操作を提供します。