JADEの使い方(17)
ユーザデータベースを作成する方法
結晶構造データ(格子定数や原子座標など)を持つCIFファイルを用意することで、JADEのユーザデータベース(ユーザCSD)に登録し、d-I%リストを計算して相同定に利用したり、WPF/Rietveld精密化の計算に利用することができます。
具体的な設定や登録は、以下の手順のように行います。
ユーザCSDを作成
JADEの「データベース」メニューから「ユーザCSDを作成」を選びます。(CSD: Crystal Structure Database)
ユーザデータベースは複数作成して分類することができます。ここでは新しいユーザデータベースを作成するので、「新しいCSD」をクリックします。
作成するユーザデータベースに名前を付けます。ほかのデータベースと同じ名前にならないように、名前を付けます
データベースに登録するデータの内部的な管理番号の開始番号を決めます。JADEに最初から組み込まれているMDI-500というデータベースと番号が重複しないようにするため、「1000」以上の番号を指定してください。
あらかじめ用意しておいたCIFファイルを、下図のようにユーザデータベースの管理画面の左側のエリアにドラッグ&ドロップします。複数のファイルやフォルダをドラッグして、一括登録することができます。
CIFファイルのデータがユーザデータベースに登録されます。
d-I%リストを作成
登録したデータを相同定などで利用できるようにするため、d-I%リストを算出します。「メニュー」から「d-I%リストを計算する」を選びます。
計算が終わると下図のように完了を知らせるメッセージが表示されます。
JADEのウィンドウの右下などから、作成したユーザデータベースを利用できるようになります。選択すると、相同定にこのユーザデータベースを利用できます。
追加したユーザデータベースを選択した状態で、ツールバーの「S/M」ボタンから相同定を行い、「WPF」ボタンでWPF/Rietveld解析を行うと、ユーザデータベースを使い解析を行うことができます。