グラフの区間ごとにフィットを実行

PiecewiseFit

あるデータを複数の区間にわけてそれぞれの区間で異なる関数でフィットさせるアプリです。Originの標準のフィット機能では、別々にグラフを用意したり、範囲は手動で設定してからフィットを実行する必要がありますが、このアプリを使用すると一括でフィットを実行できます。

PiecewiseFitの使用例

このアプリの良いところ

  • それぞれの区間で異なるフィット関数を指定できます。
  • 区間ごとのフィットを一括で実行できます。
  • 通常のフィットと同じくレポートを出力できます。
           
PiecewiseFitアイコン PiecewiseFit
作者 OriginLab Technical Support
ライセンス 無料
必要バージョン Origin2020(9.7)以降、Pro版専用
ユーザインタフェースの言語 英語
カテゴリ カーブフィット
開発元ページ
※英語のみ

 

 

使用方法

  1. グラフウィンドウをアクティブにした状態で、Piecewise fitのアイコンをクリックしてダイアログを開きます。
  2. 「Number of Segments」で区分の数を指定します。
  3. 「X Value at Intersection of Two Segments」の「Between~and~」に境界の値を入力します。
  4. すべての区間に同じフィット関数を適用する場合は、「Use Same Function for all Segments」にチェックを付けます。それぞれの区間でフィット関数を選択する場合はチェックを付けずに、区間ごとにフィット関数を設定します。
  5. 「Quantities」で、出力したいフィットパラメータと統計値にチェックを付けます。
  6. 「Parameter」ボタンをクリックして、パラメータの初期値を設定します。ユーザ定義関数の場合、初期値の設定は必須です。
  7. 「1 Iter.」ボタンをクリックすると1回だけ計算を実行します。
  8. 「Fit」ボタンをクリックすると、許容値(Torelanceの項目で設定)以内になるまで、あるいは、最大フィット回数(Max Number of Iterationsの項目で設定)までフィットが実行されます。

Piecewise fitダイアログ

サンプルを使用した操作

サンプル

サンプルの説明

下記リンクからプロジェクトファイルをダウンロードしてください。

opj

Sample_PiecewiseFit.opj

フィットの実行

  1. グラフウィンドウをアクティブにした状態で、アプリウィンドウの「全て」タブを開き、「Piecewise Fit」のアイコンPiecewise Fitアイコンをクリックします。
  2. ダイアログが開いたら、区分数、境界値、フィット関数を下図のように設定します。
  3. ダイアログ設定

  4. 「Parameters」ボタンを押すとフィット関数の初期値が設定できます。赤枠部分に初期値を入力します。パラメータを固定したい場合は「Fixed」にチェックを入れます。
  5. パラメータ初期値を設定

  6. 「Fit」ボタンを押すとフィットが実行されます。収束すると次のようなメッセージが出ます。「OK」ボタンをクリックしてダイアログに戻ります。
  7. フィット結果のメッセージ

  8. このままの結果でよい場合は「OK」をクリックします。もし、やり直したい場合には、ダイアログ内の設定を変更して「Fit」をクリックし、フィットを実行します。
  9. 「OK」を押すと、ワークブックに下図のようなレポートシートが作成されます。「Parameters」表にある「Value」がフィット完了時のパラメータの値です。フィットが成功している場合には、「Statistics」の「Fit Status」に“Succeeded”と表示されます。
    また、グラフにはフィット曲線が追加されます。
  10. Piecewise Fitの結果レポートとフィット結果が追加されたグラフ


グラフの編集 - 区間ごとに色分け -

このままでは1つの関数でフィットしたように見えるので、区分ごとにフィット曲線を色分けします。

  1. グラフ内のフィット曲線をクリックしてミニツールバーから「プロットをコピー」をクリックします。
  2. プロットをコピー

  3. 同グラフ内で右クリックして「貼り付け:貼り付け」を選択します。同じプロットが追加されます。
  4. 2つのフィット曲線ぞれぞれの表示範囲を指定します。フィット結果のレポートから、境界の値を確認し、フィット曲線データから、境界値付近のデータの行番号を調べます。
  5. 境界値から指定する表示範囲確認

  6. フィット曲線のグラフウィンドウをアクティブにして、「グラフ操作」メニューの「作図のセットアップ」を選択してダイアログを開きます。
  7. 2番目のプロットの「範囲」列をクリックすると、右側に「...」ボタンが表示されるのでこれをクリックします。
  8. 作図のセットアップ

  9. 範囲ダイアログで「終了」に、操作3で確認した、境界値に対応する行番号(481)を入力し、「OK」をクリックします。
  10. 範囲を指定

  11. 同様に、3番目のプロットの「範囲」列をクリックして、右側に「...」ボタンが表示されたら、クリックします。「開始」に境界値に対応する行番号(481)を入力し、「OK」をクリックします。
  12. 「作図のセットアップ」ダイアログの「OK」ボタンをクリックすると、表示範囲の指定は完了です。
  13. 次に、片方のフィット曲線の色を変更します。Originのウィンドウ右上の「オブジェクトマネージャ」でどちらか1つをダブルクリックします。
  14. オブジェクトマネージャ

  15. 「作図の詳細 - プロット属性」ダイアログが開くので、「グラフの線」タブ内の「色」を変更して「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。
  16. 作図の詳細

  17. 区間ごとに色分けできました。
  18. 色分けまで完了グラフ

グラフの編集 - 境界位置に線を引く -

境界位置をさらにわかりやすく表示するために、境界位置に線を引きます。

  1. グラフウィンドウをアクティブにした状態で、 メインメニューの「挿入:直線を追加」をクリックします。
  2. 「タイプ」を「垂直」にし、「位置の値」に境界値の値(0.48568)入力し、必要に応じて項目を設定して「適用」もしくは「OK」ボタンをクリックします。ここでは色を青に設定します。
  3. 直線を追加ダイアログ

  4. 完成
  5. 完成図

テクニカルサポート

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