問題設定のガイドライン

先頭へ  前へ  次へ

 

 

FlexPDEで問題を定式化する際に念頭に置いておくべきガイドラインがいくつかあります。

 

物理系に関する基本的なステートメントから開始する。
基本的な保存則の記述は通常、教科書等に良く見られるような擬解析的な(pseudo-analytic)簡略化よりも有効に機能します。
 
なるべく解のわかっている単純なモデルから始める。
これによって問題の定式化が正しく行われたかどうかをチェックできるばかりでなく、FlexPDEに対する信頼感を醸成することにもつながります。(解析解がわかっている方程式を解かせるにしても、適切な境界条件を設定することを忘れてはなりません。)
 
材質パラメータについてはまず簡単な値を試す。
最初の段階では非線形項や材質の特性を厳密に規定しない方が良いでしょう。より単純なケースで動作を確認した後、複雑な要素については後から追加するようにしてください。
 
ドメイン全体の規定を先行させる。
ドメイン全体としての境界の記述と境界条件の設定を先に行ってください。次に材質の異なる領域(regions)を上に重ねて行きます。上に重ねられた領域によって下にあったものは置き換えられてしまうので、複雑な境界の定義を多数繰り返す必要はありません。
 
MONITORS機能を使って途中経過の情報を確認する。
最終結果の出力だけではおかしな結果が得られたとしてもその原因の解明は困難です。MONITORSセクションを活用してなるべく多くのフィードバックを得るようにしてください。
 
スクリプトには注釈を多く入れる。
スクリプトを後で見たとき、なぜそのようなコードを設定したのか思い出せなくなることが良くあります。参考文献に関する情報や導出過程に関する注釈なども役に立ちます。
 
保存操作を頻繁に行う。
FlexPDEは "Domain Review" や "Run Script" コマンドがクリックされた場合には常にスクリプトをディスク上に書き出します。しかし多くの入力を伴う場合などは不測の事態が起きても困らないよう、"Save", あるいは "Save as" コマンドを使用してスクリプトの保存を頻繁に行うようにしてください。