今度は全長にわたる円柱ではなくキャニスターをモデル化したいものとしましょう。そのためにはリージョン2上のスタックを3つの部分、すなわちキャニスター、そしてその上下に位置する 'box' の延長部とに分割する必要があります。
次の設定では3つのレイヤを規定していますが、そのうち中央のレイヤがキャニスターを含むレイヤです。
EXTRUSION
SURFACE "Bottom" z=-1/2
LAYER "Underneath"
SURFACE "Can Bottom" z=-1/4
LAYER "Can"
SURFACE "Can Top" z=1/4
LAYER "Above"
SURFACE "Top" z=1/2
これによって3次元のオブジェクトを6つの区画(compartments)に分けたことになります。すなわち2つのリージョンと3つのレイヤの組合せです。
これらの区画に対してはそれぞれ独自の材質特性と境界条件を設定することができます。
断面図を示すと次のようになります。


一見すると9つの区画が存在するように見えますが、リージョン1は円柱部を完全に取り囲んでいる点に注意してください。個々のレイヤ内において左右にあるリージョン1の領域はつながっているのです。上の図において6色の色分けが施されていますが、各々が6個の区画に対応しています。
それぞれの区画(compartment)を別個のentityとして規定する必要はありませんし、またそうすることは誤りでもあることを強調しておきます。個々の材質区画ごとにレイヤやリージョンの指定を行う必要はありません。基盤平面上でのリージョンの定義、あるいはextrusion中でのレイヤの定義を繰り返すことは混乱の元となります。
任意の区画は基盤平面上でのREGIONとextrusion中のLAYERの組合せで特定できるのです。
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