不連続な変数

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デフォルトの場合、FlexPDEはすべての変数値が材質境界をまたがって連続であると仮定します。これは境界上のノードは両側の材質によって共用されるとする有限要素法のモデルからして自然な帰結と言えます。

 

しかしスクリプト中で CONTACT とか JUMP というキーワードを用いることによって材質境界上での変数の不連続性を取扱うことが可能になります。

 

CONTACT(V)NATURAL 境界条件の特殊形です。この指定によって変数値は境界上で2重化されたノード内に格納されるようになるため、値の2重性に対応できるようになります。

 

JUMP(v) の場合には、境界領域の内側から外側に移動したときに変数"v"の値が瞬時に変化するような設定となります。材質 '1' と '2' の境界を考えたとき、材質 '1' 中でのJUMP(V)は (V2-V1) を、材質 '2' 中でのJUMP(V)は (V1-V2) を意味します。

 

JUMP の想定される用途としては境界内側の CONTACT 境界条件中で使用する形態です。このように CONTACTJUMP を併用することによって、2つの値の差に比例した線状、あるいは面状の熱源を表現することができます。

 

JUMP は他の境界条件中でも使用できますが、JUMP の引数は CONTACT で指定したものと同一であると仮定されます。用例については "Samples | Misc | Discontinuous_Variables | Contact_Resistance_Heating.pde" を参照ください。

 

JUMP 演算子の解釈は次節で説明する接触抵抗のモデルに則ったものです。