非線形性に伴う問題点

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実際には非線形問題への対応は上で述べたほど簡単ではありません。

 

非線形問題の場合、解は一つとは限りません。
非線形問題には解が全く存在しないこともあります。

 

FlexPDEは非線形系の問題を解くのにニュートン-ラフソン反復法(Newton-Raphson iteration process)を使用します。この手法は解の初期推定値に極めて敏感です。初期条件が実際の解からかけ離れたものであった場合には、たとえ別の点からは簡単に求められるものであっても、全く解が求められないといったことも起り得ます。

 

非線形問題を扱う場合には次の点に留意ください。

 

INITIAL VALUESセクションでできるだけ良い初期値を与える。
境界条件に矛盾がないことを確認する。
ステージングの機能を使って線形系から非線形系に移行する。これによって線形系での解を初期条件として利用することができます。
問題を時間依存型として設定する(時間軸を人為的なrelaxation次元として利用する)。
SELECT CHANGELIMを使って余計な探索を抑制し、解への収束性を改善する。
MONITORSの機能を使って情報を表示し、問題点の特定を図る。

 

扱いの難しい非線形問題の扱いについては再度後述します。