LIMDEP & NLOGIT

NLOGIT5 の新機能

NLOGIT 5には、LIMDEP 10で説明した新機能が全て入っています。そして、NLOGIT 5には更に多くの新機能を追加し、異なる種類のデータを分析する柔軟性を加えました。NLOGIT内の多くの既存および新しい機能は、係数の計算やユーザ作成のモデルを使用して分析する以上の事を行えるように開発されています。多くの新しいモデル、例えば一般化混合ロジットモデル、潜在クラス混合ロジット、ランダムスケール多項ロジット(MNL)モデル、ランダムリグレット、任意の非線形ユーティリティ関数を備えた多項選択モデリングエンジンを追加しました。NLOGIT 5は他のソフトウェアに先駆けて“WTP スペース”での推定モデルを開発しました。混合ロジット(ランダムパラメータロジット)モデルは現時点で最も一般化され、柔軟に個別選択を分析する時に使用できるものです。NLOGIT 5にはたくさんの新機能を追加しましたが、その中には新しいモデルのように目に見えるものから、見えないところでシステム運用をスムーズにして推定プログラムの安定化させている機能まであります。次に重要な改良点をまとめます。

新しい多項選択肢モデル

このバージョンアップで、新しいモデルクラスを2種類追加しました。

一般化混合ロジットモデル

一般化混合ロジット(GMXL)モデルはユーティリティ機能のランダムパラメータとランダム変数スケールによる初期設定構成に対応しています。GMXLモデルは混合多項選択モデリングの最先端にあり、NLOGITはこのモデルの多くのバリエーションを提供しています。

混合ロジットモデル内の非線形ユーティリティ

NLOGIT 5のランダム(混合)パラメータは拡張され、非線形ユーティリティ関数も使用できるようになりました。このユーティリティ関数は、非線形モデルの場合でもプログラムの文法に則って利用できますので、線形、非線形を問わず、モデルを一般化できるようになりました。

多項選択肢モデルの更新点

新しいモデルの枠組みには、複数の革新的な機能が含まれています。

  • 各クラスにランダムパラメータを含む潜在クラスモデル
  • スケール化した多項ロジットモデル
  • ランダムリグレットMNLモデル―ユーティリティ関数の最大化のもう1つの選択肢として利用できます。
  • 不参属性モデル―いくつかの回答変数が全ての属性に当てはまらない時の、潜在可能性に対応しています。
  • “支払意志額スペース”の推定。このアプローチは推定モデルで推定値の割合を使って支払意思額を計算する際に利用できます。割合が0に近づくほど信憑性が低くなります。モデルの非線形変換によるWTP空間での推定は、WTP係数を構造的パラメータとすることで、この問題を回避します。

モデルの拡張

ユーティリティスケーリング

初期設定構造の不均一な項目は一般的なユーティリティスケーリングの枠組みの形をとっています。NLOGIT 5は多項ロジットモデル、潜在クラスモデル、一般化混合モデル内で一般的なスケーリングを提供しています。これは、指定の選択データからモデル内で重ねる事ができます。

混合ロジットモデル

混合ロジットモデルは最先端の多項選択モデルです。この度、今までのNLOGITのモデルに、多くの機能を追加しました。その1部を紹介します。

  • 潜在クラスモデルは各クラス内でランダムパラメータを設定できます。
  • 一般化混合ロジットモデルでは全ての初期設定構成のランダムパラメータおよびランダムスケーリングを行えます。
  • ランダムパラメータの不均一と標準混合ロジットモデルは分散と平均の両方で使用できます。

NLOGIT画面イメージ部分効果と柔軟性

データの柔軟性は見直され、表はExcelのようなスプレッドシートプログラムにエクスポートできます。下にある図は直接Excelにエクスポートした結果です。データの柔軟性により行列形式に変更もでき、他のプログラムへのエクスポートやNLOGIT内でも分析できます。

NLOGIT 5リファレンスガイド

今回のアップグレードで、NLOGITのマニュアルを全て見直しました。新しい電子版は持ち運びに便利で、簡単に検索できます。中でも、2つの大きな追加内容があります。1つ目は、LINDEP Econometric Modeling Guide内で詳細に説明していますが、バイナリ選択とオーダード選択モデルを含む基礎的な質的選択モデルのマニュアルを追加しました。この情報で、質的選択のNLOGITでの全体像を掴めるようになります。2つ目に、解説テキストと多くの新しい例題を追加し、テクニックやモデルごとの適用法もマニュアルに掲載しました。

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